ピアノの毎日の練習 和音の種類とアルペジオ

Arpeggioピアノ塾

スケール同様、アルペジオも毎日の練習に組み込みたいところです。しかし、そこに行く前にまず色々知るべき事を書いてみます。

アルペジオとは?

アルペジオとは和音の構成音を低いところから、または高いところから順々に弾いていくことです。ドミソドミソド、とかです。この練習はスケールの練習同様たいせつなのですが、まずはじめに和音の種類を知らなければなりません。

さて、それでは和音とは?まずは3つの音から成る、三和音を見てみましょう。私が子供に教える時のやり方を使いながらご説明します。

三和音の種類を、さりげなーく、子供の頭に植え付ける

長三和音(ド・ミ・ソ)

まずはドミソの和音を一緒に弾いてみせます。ご存知、長三和音。ドから白鍵のレとファを抜いた和音ですね。私はサンドイッチと勝手に呼んでいます。ドとソがパン。ミがハム、とかです。さて、どんなふうに聞こえますか?ちょっと楽しい感じなので、「ハッピー」または「スマイリー」ということで子供は納得します。

短三和音(ド・ミ♭・ソ)

次に真ん中の音、ミを半音下げてミ♭(Es)を弾きます。言わずと知れた短三和音。そうすると子供は、おおーっとなるので「悲しくない?なんか飼ってたハムスターが死んじゃった、って感じだよね。」(表現は御自由に変えてください。。。。)生徒はかなり納得してくれます。「真ん中の音を半音下げると、悲しくなるんだ!」この時点で全員、自分でやりたがります。この和音は「悲しい」で決定。

減三和音(ド・ミ♭・ソ♭)

次はこの短三和音のソの音を半音下げて弾いてみてくれる?と言って自分でひかせます。ド・ミ♭・ソ♭となります。ご存知減三の和音。この和音を聞いてウケない子供はまずいません。即、「ドラキュラ」とか「ホラー」と命名されます。

増三和音(ド・ミ・ソ♯)

長三和音の一番上のソを半音上げてシャープをつければ増三和音の出来上がりです。これはその不思議な響きから、私の時代なら「魔法使いサリーちゃん登場」なのですが、そんな事を今の子供に、ましてや外人(私の生徒はほとんど外人、本当はここで私の方が外人なんですが)にいってもウケないので、ただの「魔法使い」とします。

増三和音と上の減三和音は私は子供のアルペジオには使っていません。減三和音は減七の和音でどっちにしろつかうので、あえて三和音のアルペジオで私は使わないのです。なぜなら単純に多すぎて負担になるからです。趣味で勉強する人には長三和音と短三和音で充分です。
基本、スケールとアルペジオの練習に私は特に教本を使いません。指使いなどはハノンに乗っているのでそれでOKです。生徒はその場で暗譜して覚えます。

実践

やっとアルペジオの導入に入ります。かなり念入りに、用心深く細かく分けて教えていきます。

まずはじめに、右手で長三和音のド・ミ・ソを1、2、3の指でひいてもらいます。その時に指だけで弾かないように、手首を柔軟にします。ドーミーソー、ドーミーソーと何回も力が入らないで弾けるまでやります。そしてそれが出来たら、5の指で上のドを弾きます。先生がいる人は見てもらってください。先生がいない場合は、1の指から5の指に移動する時、大袈裟に言えば手首で弓を描くような感じをイメージしてください。手が大きい人でも、指だけで弾かないようにするといいです。

ド・ミ・ソ・ド(上行)ソミド(下降)指番号は

1、2、3、5、3、2、1となります。

まずはこれを脱力して楽に弾けるようにします。それが出来たら短三和音を弾いてみます。力が入っていたら絶対に次のステップにいきません。細かい動きに注意して、出来なければ一歩下がってと根性を入れて教えます。

2オクターブ以上のアルペジオを弾く時には「脱力」が正しく出来ていなければなりません。先生にきちんと指導してもらってください。ツィッターなどで趣味のピアノの方多くが脱力ができている人が多いことに驚きます。みなさんとても研究熱心だと思います。ただしやりすぎも問題で、肩から肘までがぶるんぶるん泳ぐような脱力はやりすぎです。あくまで柔軟な手首と肘がポイントです。先生に指導してもらってください。

属7のアルペジオを弾く利点

さて、属7の和音は手の小さい子には難しいので出来そうな場合のみにやらせますが、どうしてこの属7のアルペジオを習慣づけると以下の長所があります。

楽典の試験の時に楽

ご存知のように、属7は長3度・完全5度・短7度で成り立つ和音です。丁寧に書くとドからミが長三度ドからソが完全5度ドからシ♭が短7度。すべての属7を弾く習慣があって暗譜できていれば音程問題なんてへのかっぱです。私は恩師にこれを習ってとても助かりました。

コードネームだけ見て演奏する時に楽

属7の和音とはポピュラーやジャスでいうところのセブンスです。これはポピュラーなどを演奏する時にコードを見て伴奏つけしたりすると思うのですが、手がぱっとそこに行くようになります。

アルペジオの練習をするという事は、ピアノのテクニックだけの練習ではなく、即興等のアレンジメントをする時にも大いに役に立ちます。

はじめから全ての調を弾くことは絶対に強要しません。(専門でやる人は絶対に必須)少しずつやっていくと確実に上達します。楽しんでやりましょう。