オーストリア国内コンクール プリマ・ラ・ムジカ

Primala 1コンクール

2月下旬、3月上旬オーストリアの国内音楽コンクールが行われます。その名も、

プリマ・ラ・ムジカ

プリマ・ラ・ムジカ / Prima la musica

弦楽器、ピアノのソロと管楽器のソロが毎年交代で行われます。
2月からオーストリア9州で、州単位のコンクールが行われ、10歳以上のグループになると州コンクールで1位の中から数名が5月に行われる全国大会に出場し、そこで各年齢カテゴリー内で全国の1、2、3位が決められます。1位2位3位がたくさん出ます。

年齢は以下のように分けられています。

  • グループA (7歳まで)
  • グループb (8,9歳)
  • グループ I(10,11歳)
  • グループ II (12,13歳)
  • グループ III(14 – 16歳)
  • グループ IV (17 – 19歳)
課題曲はクラシックのもの、1990年以降のもの、現在生きている作曲家の曲、
という、ちょっと変わった感じのものです。(生きている作曲家の曲を探すのは超大変。子供が弾くのに適した曲は皆無で最後は親が作曲しちゃったりします。当時娘は池辺晋一郎先生のコンチェルトを弾きました。)
娘のリザ・マリアも7歳の時と10歳の時に参加して、それぞれ1位。10歳の時は全国大会で1位を貰いました。
ありえない数の応募者の中での全国1位、その数を見るとうちの子は天才かと思うのですがところがどっこい、実はこれ、初めからプロを目指す部類の子供にとっては非常に簡単なコンクールなのです。というのも、オーストリア滞在3年以内の外国人は参加出来ないからです。(多分今もそう?)
ピアノもヴァイオリンも若い年齢で超優秀なのはロシア、アジア、東欧が99%と言っても過言ではありません。オーストリア人は子供に数時間練習させるのは『虐待』だと思う国なので、それなりのレベルの子達が集まります。(ヴァイオリンのネックにマスコットがぶるさがって演奏中にゆーらゆーらしたり、伴奏する素人の親御さんが緊張して子供の足を引っ張ったり、ある意味微笑ましい。)だからライバルがいない。。。。
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コンクールの本当の目的

しかしこのコンクールが日本の学生コンクールに比べたらちょろい、と思ってしまってはいけません。プリマ・ラ・ムジカはオーストリア特有の価値があります。このコンクールは子供達に『音楽を楽しませ、親しませる』為に存在するのです。プロレベルの子供が超絶技巧を披露し争うことを目的としていません。
私は日本の子供のコンクールを知らないので比べられないのですが、恐ろしい戦いの雰囲気というものはありません。親同士の睨み合いも、教師同士の探りあいもありません。お父さんが楽屋裏で可愛い娘を案じながら手に汗を握り、「がんばれ、アンナ!頑張れ!最後まで弾けたらブラボーだ!」みたいに泣きそうになって(本当に泣いてる親もいた)祈っていたり、終わってどんな結果が出ても親同士、子供同士褒め合って、称え合って(たとえスンゴイ演奏だとしても)ハグして友達になるという雰囲気です。
賞だって1位から3位まで気前よく沢山出ます。1位を10人出してひんしゅくを買った年もありましたが、誰もがっかりしない結果にします。最低でも「参加賞」がもらえます。
ウィーン市もニーダーオーストライヒ州も芸術にはとても予算をとっているのと、地元の企業がスポンサーをして特別賞も出します。景品も沢山出るし、賞金だってかなりもらえます。受賞者パーティでは大掛かりなビュフェとワインも沢山でてとても楽しかった思い出があります。ちょっと弾ける曲がたまったら出場することをお勧めします。この素晴らしい雰囲気、これが音楽の都なのです。
今年も知っている子供達が次々と1位をもらってFacebook等にアップしています。成果を出したほこらげな可愛い笑顔はやっぱり最高です。おめでとう!!!良い思い出となることでしょう!!!
追記…………………………………….
チロル州はコロナのせいでコンクールがなくなったそうです。他の州はどうなるんでしょう。。。。