ピアノ譜読みのコツ(1)あなたの目はきちんと楽譜を追っているか?とコンタクトレンズのおはなし

ピアノとヴァイオリン

今日のお話は、全く初心者の人よりも、中級以上の、ある程度譜面がスラスラ読める人以上にあてはまるかもしれません。

「あーあ、譜読みが遅いわ、いやんなるわ」と思っていらっしゃる方、ピアノから離れて、もっと違う観点で考えてみてください。
そのポイントは以下の2つです。

まずその1なのですが、譜読みをするとき、あなたの目はきちんと楽譜を追えていますか?ということです。

ピアノを弾く時って、和声的に普通の(こう表現をするのも変だけれど)モーツァルトだハイドンだなんかは、次に来そうな音が予想できて、簡単に譜読みができちゃったりするのですが、そうでない場合は普通、目で音符を認識し、頭が命令を出して、指が鍵盤を押さえる、と思うのです。

ということは、目がキチンと楽譜を追ってキャッチしていなければ、弾けるわけがない、というわけです。

だからまず第一は、目がキチンと追えるテンポで弾く、ということです。譜読みもキチンと出来ていない状態で、無駄に早く弾くことは、時間の無駄、ってことになります。

そしてある程度譜面が取れたら、しっかりと目が弾いている箇所の前、前、前を追っかける訓練をするのは、かなり有効だということです。ゆっくりのテンポであれば、2、3小節前を目は余裕で追っている、こういう訓練を意識的にすると良いと思います。

あともうひとつの問題です。
若い人には関係ないと思いますが、これは私の経験から、ひょっとしたら同じ人もいたりして、と思って書いてみます。

私は近眼、乱視もちでコンタクトレンズをしています。もちろんこの歳なので(威張ることでもないが)老眼もバッチリあります。
で、遠近両用のコンタクトレンズを使っていました。これって、遠くは教会のてっぺんもバッチリ見えるし、手元にある小さい字も結構読めるので便利なのですが、ひとつ大きな欠点がありました。

グランドピアノの譜面台の楽譜が一番見えにくいのです。特に、ピアニストの横に座って譜めくりをしろなんて言われたら、とんでもないことです。だって見えないんだもん。

そこで考えた挙句、日本のピアノの先生のお友達の助言にヒントを得て、眼科に行き

「遠くも近くもどこも見えなくて良いから、とにかく譜面台がバッチリ見えるコンタクトレンズを作ってください」とお願いして作ってもらったのです。

そうしたらもう、見えるわ見える、もう、あり得ないレベルで見えるのです。
これも遠近両用にしてもらったので、手元の小さい文字もバッチリ見えます。見えないのは夕暮れ時、数メートル離れた人の顔が見えない。でも、こんなのは楽譜がバッチリ見えることに比べたらなんでもありません。人生変わるくらいに譜読みが楽になりました。

日本はコンタクトの技術が進んでいるので、私のようなケースは少ないかもしれませんが、ひょっとしたらおやくにたてるのでは?と思って書いてみました。

今日の譜読みのコツは、目で早く楽譜を追うこと、そしてコンタクトレンズなどをチェックしてみることです。
どうぞ困っていらっしゃる方がいたら、試してみてください。