何ごとも「やる気」がすべてだということ。「明日やろう」は「・・やろう」いつやるの?

音楽留学のために
default

留学生や留学・移住希望者で「いつかドイツ語ができたら〇〇しよう、と思っています」という人がよくいるのだけれど、私はいつも「できるようになる時、来ないだろうな」と思って聞いています。初めから「〇〇できたら、〜しよう」って人は先ず何も達成できない確率はかなり高いです。

やる気のある人はすぐに行動して、結果を出します。
もちろん、今日明日に成果を出すことは不可能ですが、すぐに取り掛かり、目標に向かって走るのです。なぜ?その答えは簡単で、「やる気がある」からです。

息子のリセ(フレンチスクール)の同級生の男子がいます。
数年前彼に道で出会った時(これがまあ、本当によく偶然に出会った)毎回ながいお喋りをするのですが、その時私はガイドになる為の学校に通っていて、それが如何に楽しいかを力説していました。
美術史や建築について、知らないことを学べる楽しさでもう最高にワクワクしていた時の話です。

それを聞いていた彼はすっかり影響され、「僕もそれやりたい!」となりました。
ガイドさん、というのは簡単ですが、オーストリアでその資格を取るのはそうそう簡単ではありません。数年、学校に通い、土日も研修に行き、高い料金をかけて非常に難しい国家試験に合格してバッチをもらわなければガイド業を営んではいけないのです。(私にはこんな難しい試験は無理、ということと、これは私に向いた職業ではない、という理由で試験は受けなかったのですが、この2年はとても充実して楽しい時間で、今でもクラスメートは全員連絡を取り合って仲良くしていて最高の思い出の時でした。みんなガンガン働いています)

そしてもちろんドイツ語だけでなく、もう一つの言語で試験を取得しなければいけません。これがオーストリア人にとっては難関で、フランス語・英語・スペイン語なんて出来る人はゴロゴロいるので大変な競争となるのです。

その彼はチェコとフランスのハーフで、当たり前ですが、フランス語・チェコ語・英語・ドイツ語、多分他のいくつかの言語も母国語並みに話すことができるので、ピッタリじゃないの、という話になりました。

断然やる気になった彼はもう勉強。あーーーーっという間に試験に合格し、なんと将来を期待される人物の一人としてテレビにまで出演し、彼の受験料はテレビ会社が払ったのでした。

この成功は彼の努力です。
コロナの時は「私の余計な一言で、こんな職業についちゃってどうしよう」と思ったのですが、コロナ禍も終え、最近あった時はまたイキイキと働いていました。

もうひとつの例は、ウクライナから戦争で逃げて来た男子です。
彼当時ドイツ語もできなかったので、清掃業で働いていたのですが、お給料が上がらないと嘆きます。そこで私が、「スキルアップして業種を変えるところから挑戦してみたら?」と提案し、まずは語学、なんでもいいからドイツ語をさっさとB2まで取りなさい!となりました。

先日彼がほとんど満点のドイツ語の試験結果を私に見せてくれました。
やった!次はその上のクラスも合格して、後は絶対に英語の試験もC1までとりあえず取りなさい、となりました。彼のことですから成し遂げること鉄板です。

彼は若いですが、奥さんも子供もいるので、ある意味必死です。
いつかやろう〜、できたらいいな〜、ではなく、もう、次の月収をあげたいのです。切羽詰まっているのです。そしてそれに対する努力をする事を楽しめる才能があるのです。これです。

人間、やろうと思ったらできるんです。
やらないだけです・・・・・(と、スペイン語もロシア語も停滞している平和ボケの私からのメッセージです)