ピアノのレッスン 伸びる子供のお母さんとお父さんとは?本当に理想的なご家庭のお話

ピアノとヴァイオリン

今日のウィーンはウィーンマラソンで盛り上がりました。去年はコロナ禍で開催されなかったため、今年の熱の入り方は例年に増して暑かったようです。もちろん参加者は少なかったのですが、ワクチンを受けた人、陰性証明を提出した人が楽しく参加したようです。

しかし、この楽しいイベントのせいでに大変な1日を送ったのが、今日書くご家庭のお嬢ちゃんです。

いつものように教会に行って、その帰りに私のところにピアノのレッスンに来るのですが、なんとマラソンで市電とバスが運行せず、ウィーンのリンクに沿ってずっと歩くこと40分、そこから流石にお嬢ちゃんがキレて、やっとのことでタクシーをゲットしてうちにたどり着いたのでした。地下鉄で来ることもできたのですが、そのご家庭は私のところに通い始めてまだ2ヶ月くらいしか経っていないので知らなかった。電話をくれたのに、私は自分が練習していたので携帯を見ていなくて、その手段を教えられず、結局徒歩とタクシーでうちに来たのが1時間遅れでした。

「いやあ、まいったまいった!」とお母さんとお父さんは汗を拭き拭きやってきましたが、それでも笑顔。お嬢ちゃんもジュースを飲んで、チョコレートを食べて元気を取り戻しました。

「大変だったね〜。ピアノ、弾ける?」というと、いつもの笑顔で首を縦に振ります。

この子は6歳になったばかり。
はじめっからピアノが大好きで、何を言ってもすぐに私のいう通りに模倣できるので、覚えがめちゃめちゃ早いです。ピアノを初めて2ヶ月くらいなのですが、きちんとレッスンに通い、時間があれば週に2回来るので、ぐんぐん伸びます。

簡単なロシアの教本を使って、譜面もそれなりに読めるし、ギロックの簡単な綺麗な曲、フランス人形はステキな手首の使い方で、きちんと脱力らしきものをして補助ペダル付きで弾けます。スケールもシャープ系の6調だけですが、ゆっくりですが、きちんと2オクターヴ弾けます。

これってかなり順調で、私も教えがいがあります。

で、何が書きたかったかというと、素晴らしいのはご両親です。

時間の許す限り、お二人でいらっしゃる。お母さんはずっと携帯でレッスンをビデオに撮っているし、お父さんはニコニコ笑って、ずっと見ています。携帯をいじってるなんてことは全くありません。レッスン中、1時間これって結構すごいです。

ご両親は音楽の事は一切ご存知ないそうで、家でお嬢ちゃんに「練習しなさい」なんて言わないそうです。「なんか毎日弾いてる」そうです。
きっと、お父さんにもお母さんにも、「上手ね、素敵ね」といつも言われているので、嬉しくて弾くのでしょう。フランス人形はまた、魅力的な曲だしね。

素敵な平和なご家庭だなあ〜、この子は幸せだなあといつも思います。
別にプロにしようとか、そんなつもりは全く考えていない様子です。今後、もちろん楽しいことばかりではないと思いますが、自然で、のびのびと、こうやって成長していけたら良いなと思います。

私が使用しているロシアの教本はこちら。でも残念ながらドイツ語のものしかないみたい。

ギロックの教本はこちら。綺麗な曲がいっぱいです。子供も大人も夢中になって弾いてくれます。

(スケールは全て私の自作なので、教本は使いません。上の2冊はお勧めです。Enjoy!!!)