大人から始めるピアノのレッスン 新しいレッスンの方法と上達法、そしてその成果

ピアノとヴァイオリン

元々は自分の娘にピアノを習わせたくて、そのキャリア・ウーマンの女性は私の元にやってきました。子供の方は、まあ、頭も良いし、本人が好きであれば伸びた感じの子ですが、ピアノにはそれ程にも興味がない様子、別に無理にピアノをやらなくても、スポーツ関係の方が良いかもね〜、なんて言ってピアノのレッスンはしないことにしたのですが、不思議なもので体験レッスンを見ていたお母さんの方がピアノに大きな魅力を感じ、彼女が私の生徒になったのでした。

コロナがあったり、子供の世話が忙しく、なかなかピアノのレッスンにコンスタントに来ることが難しかったのですが、この夏、私たちの発見したレッスン形態が「集中・マスタークラス形式レッスン」です。

テーマは大袈裟ですが、簡単な方法です。
彼女が2週間の間の数日間、ベビーシッターを用意して、1日おき、せめて3日おき、とかの短いスパンで1回1時間レッスンを行うのです。

まずは、その期間で完成させたい曲チョイスします。
無理のない、難しくないものです。そして、バラバラに分解して、計画的に部分練習を取り入れて仕上げていくのです。

難しそうなところから始めます。部分練習も、うちでの練習の仕方もきっちり指導します。集中的にうちに来るので、うちに来て、レッスンが終わってドアを開けて帰るときには、来た時には出来ていなかったことができている状態で帰ってもらいます。計画を立てて、私が指導して、その元でトレーニングをする感じです。

これは来るたびに「ここがが出来る(弾ける)ようになった!」という実感があるので、喜びも大きいし、何よりもレッスン料を払って、技術を買って帰る、という「お得感」があるので素晴らしい!と彼女は言います。

夏の2週間、7回くらいの集中レッスンで曲を仕上げることができて、自分の成功成果を実感した彼女は(その小曲が人前で暗譜で披露できるまでになった)これからもこうしてレッスンをしていきたいと言っています。

この為にはもちろん、「時間を取る」ということが必要で、その為にはベビーシッターのお金もかかるし、レッスン料も人よりかかります。しかし彼女曰く、「人は何のために働くのか」という事だそうです。働いて貯めるのもよし、家を買うのも良いですが、「自分の幸せを感じる趣味(今はピアノ)のためなら、私は喜んで稼いだお金を出費するわ!」だそうです。

彼女が楽しくレッスンをして、嬉しそうに帰宅する姿を見るのが、私の最近の幸せのひとつです。