いつぞやは日本から見た「音楽の都ウィーン」と私の感じる実際のウィーンの違いを
「ピアノのお稽古」を例に書いてみました。
沢山のコメントや面白いご質問をお受けしました。ありがとうございます〜。
やはり多くの方が「ウィーンでは各家庭にピアノがあって、子供が習っている」と思っていらっしゃっるのが分かり、興味深かったです。
私も以前、外国人から「日本の子供達は全員、ちいさい時からニンジャを習うんだよね!」、と自信を持って言われ驚いた覚えがあります。
違いますよね。。。。。
「柔道」とかならわかるけど、なぜに「ニンジャ」逆に習ってみたいです。ドロンと消える術とか。。。。
さて、ウィーンで、ピアノ教育が日本ほど一般に普及していないことを、ウィーンの小学校のお教室をのぞくとわかります。
もう数十年昔の話、私の通っていた小学校の、殆どすべての教室には、小さなオルガンがありました。足でバフバフ踏むと、音がでる仕組みになっています。(今はさすがにないと思いますが)
高学年になると、音楽室に移動して、音楽専門の先生の授業受けるのですが、音楽室には立派な「ヤマハのグランドピアノ」がありました。
ウィーンには、ピアノ自体が存在しない学校だってたくさんあります。驚くでしょう?私もはじめは、「まさか!ピアノ、いらないの????」と悲しくなりましたが、いらないみたいです。
私の小学校時代、東京都23区内ですが、音楽の授業では、担任の先生が「伴奏らしきモノ」を弾いてくれた覚えがあります。
小学校の先生になるためには、ピアノある程度弾けなければいけなかったのでしょうか?よく知らないのですが。。。
いずれにせよ、「音楽の都ウィーン」の小学校の教室すべてに
オルガンが置いてあるというのを、私は見たことがありません。
音楽の授業といっても、学年や専攻によって、あったりなかったり。
音楽に特別に力を入れている学校でない限りは、「合唱」といってもただユニゾンで歌うだけ。
先生がたまに趣味のギターを持ち出してきて、伴奏することはあるようです。
どう見ても、日本の方がリコーダーだ、ピアニカだ、エレクトーンだ、打楽器だ、3部合唱だなんだ、とかなり充実しているように思える私です。
お稽古事に関しても、行ってその場で楽しめる「テニス」や「乗馬」「サッカー」や「コーラス」が好まれて、家にまで持ち込んで
練習をするという器楽は、親に特別なこだわりが(親がクラシックファン等)ない限り、ちょっと面倒くさい、というのが本音かもしれません。
しかしながら、わざわざピアノを習いに来るような子供達は、ひょっとしたら「クラシック・リテラシー」が高い家庭の子女のような気がします。
子供の好みを確かめるために、
「他にどんな種類の音楽が好き?やっぱり流行りのモノとか好き?
ピアノで弾きたいと思う?」
と水を向けるのですが、
ほぼ全員が、クラシック以外のポピュラーな(?)分野の歌手や曲名を聞くと、顔をしかめて(これが面白い)
「やっぱりピアノはモーツァルトかショパンが弾きたい!でもくるみ割り人形も好き!」
というので感心します。
生活にクラシック音楽が根付いている、というかこういうところが、やっぱり、私の思う
「音楽の都、ウィーン」ですね。