先日はピアノの調律師さんが半年ぶりに来てくださいました。
そんなにたくさん練習していないと思うのだけれど、まるで漫画のコントのように高音部が狂っていて、たまに私がサイレント無しで弾いていると娘がキレます。
これではさすがにヴァイオリンと合わせられないと思い、予約の電話をすると
「残念ですが、ここ2週間はいっぱいです!」とのお答え。
前回も調律師さんから伺っていたのですが、コロナ禍で注文がたくさんきているそうです。
調律のお仕事はもちろん、サイレントシステムの後付けの受注も多いのだそう。
ウィーンでもコロナ禍で「お家でできる趣味」として「ピアノ」に人気が集まっています。
特に大人の方でピアノを始める人が多く、その人たちは「ちょっとお高い電子ピアノ」を購入するそうです。電子ピアノに調律は必要ありませんが、私の調律師さんが働く楽器店はコロナ禍でバッチリ潤っているそうです。
そういえば、私の新しい大人の生徒さんも「ちょっと良いヤマハの電子ピアノ」を注文したそうですが、まさかの3週間待ち、だそうです。
(私はアコースティックピアノ推薦派ですが、大人の趣味の方には、良いものであれば賛成派です。ないよりは絶対に良い)
忙しい中、キャンセルが出たので、イースター休暇なのにうちに来てくださいました。
感謝。
「かなり消耗しているので、次回はハンマー削りましょうね。すごい硬い音になってますね〜」
やっぱしね、と思いました。かなり音が硬くなってバランスが悪いのは分かっていたのですが。。。
「収入も良いし、感謝されるし、調律師さんって良いお仕事ですよね」と私がいうと、
「いやあ、このピアノみたいな仕事だったらいいんですけど。。。」
とおっしゃる。
私のピアノはヤマハのフツーのグランドピアノですが、オーストリアでは50歳から100歳のピアノの調律を頼まれることも多いのだそう。
そして、あまり良くならないと不満なお顔をされるので、困ることも多いそうです。
そういう時はお辛いそう。
古いメカを新品のように変えることは不可能なのですが、素人の方、特にお年寄りには理解されないことも多いそうです。アンティークとしては高価に見えても中身は古い。
こちらには驚くほど古いピアノがたくさんあります。
次回の訪問ではちょっと大仕事になりそうですが、ピアノが生き返ってくれるのは嬉しいです。年末に暖房を入れ始める季節になったら、お願いしようと思います。