オーストリアにとって5月5日とは? マウトハウゼン解放75周年記念

オーストリア・ウィーン情報

オーストリアにとって5月5日は?

55日は日本では端午の節句ですが、オーストリアではナチズムの犠牲者を追悼する暴力と人種差別反対記念日です。194555日、オーバーエーステライヒ州のマウトハウゼン強制収容所が米軍によって解放ました。ここに20万人以上が収容され、約10万人が殺害されました。1997年に全国評議会は55日を、国家社会主義の犠牲者を追悼する暴力と人種差別に対する記念の全国デーであると宣言しました。それ以来、毎年55日は、オーストリアの議会と学校のクラスの両方で記念されています。

マウトハウゼン解放75周年記念

マウトハウゼン強制収容所と49の付属収容所の解放75周年に、オーストリアのファン・デア・ベレン大統領は、犠牲者を追悼して花輪を捧げました。連邦大統領は前日、ビデオメッセージのなかで、「今日もなお続く、恥ずべき出来事。その時代の犠牲者に頭を下げます」と語りました。

伝統的なマウトハウゼン解放祝典は通常どおり5月10日に開催されますが、コロナウイルスのパンデミックのため、オーストリアのマウトハウゼン委員会のウェブサイトでオンラインの放送となります。1938年から1945年5月7日、米陸軍により強制収容所がやっと解放されるまで、マウトハウゼンに収容された20万人のうち、その半分はナチスの手を逃れることはできず、命を奪われました。

日本人にとってのナチズム

日本人にとって、ヒトラーとかハーゲンクロイツ、ユダヤ人という存在は、かなり現実離れした存在のように感じます。その悲惨な歴史を映画や本では知っていても、どこかこう、他人事というか、いったいどういうことなのか、実感が湧いていない感じがします。

驚いた事に、日本人がオーストリアに旅行に来て興味を示すものの上位に、「ヒトラーの住居」「ヒトラーの生まれた家」「我が闘争」があります。こう言ってはなんですが「好奇心」「興味半分」です。

もしわたしがオーストリアに旅行に来て、オーストリア人に「どこに行きたい?案内してあげるよ」と言われ、「ヒトラーの住んでいた家を見たい!」とか「ドイツ語の『我が闘争』の本が欲しい!」と目を輝かせて言ったら、かなりドン引きされること100%間違いありません。「何この人、ナチ?」と絶対に思われてしまいます。

そういう私も昔30年前はそんな感じでした。実際に『我が闘争』をドイツ語で読みたくて本屋さんに言って大恥を書きました。でも、ここに住む長い間に多くのユダヤ人を友人にもち、その人達の親戚が実際に映画に出てくるような、それ以上に残酷な手口で迫害され、財産を奪われ、殺害された事実を知ると簡単にそんなことは口に出なくなります。ヴァイオリンのブロン先生だって、ここでよくしてくれるドーラだって、ユダヤ人です。彼らも多くは語りませんが、それでも幾つかのノンフィクションを私に教えてくれたことがあります。壮絶です。そんな人達に知らないとはいえ、無邪気に豚肉を勧めちゃったり、ナチズムの歴史について気軽に話すことはかなりまずいので気をつけたいものです。

今日のおすすめ

この流れから行ったら、「シンドラーのリスト」のビデオあたりが出てきそうですが、これはもう悲しすぎて映画の最中に5回以上は号泣してしまうのでやめておきます。子供にしかこの映画は勧めません。事実を知るべきだと思うので。しかし、シンドラーのリスト、と言ったらジョン・ウィリアムス。別にムターの大ファンではないのですが、このCDを聴いて考えが変わりました。下のCDは、かなりおすすめです。

ムターの演奏するジョン・ウィリアムズの名曲の数々です。

ここでひとつ面白い話。

ドーラが(ヴァイオリンの女帝ドーラ・シュヴァルツベルク教授)が言うに、ある日どこからかシンドラーのリストのテーマが聞こえてきたのだそうです。彼女は誰がこの曲を弾いても、別にどーってことない、どうせ私たちの気持ちなんてわかるかよ、と思っていて、ふん、と思っているそうなのですが、その時だけは「あれ、悪くないじゃないの?これ、誰が弾いてるのよ。」と思ったそうなのです。

「それで、あんた、誰が弾いてたと思う?」って私に言うので、「そりゃあ、パールマン(ユダヤ人)とかじゃあないんですか?」と聞くと、「違うのよ、それがまあ、ドイツ人のムターだったのよ!そりゃあもう、どびっくり!」と言っていました。そのムターの演奏が入っています。私もこのCDは好きでよく聞きます。ヴァイオリンも思いの他超絶技巧にアレンジされていて、聴いていて面白いです。誰か伴奏をピアノ譜にアレンジしたの、持ってないかなあ…

 

1. レイのテーマ (『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から)
2. ヨーダのテーマ (『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』から)
3. ヘドウィグのテーマ (『ハリー・ポッターと賢者の石』から)
4. アクロス・ザ・スターズ(愛のテーマ) (『スター・ウォーズ/クローンの攻撃』から)
5. ドニーブルック・フェア (『遥かなる大地へ』から)
6. さゆりのテーマ (『SAYURI』(Memoirs of a Geisha)から)
7. 夜の旅路 (『ドラキュラ』から)
8. サブリナのテーマ (『サブリナ』から)
9. 決闘 (『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』から)
10. ルークとレイア (『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』から)
11. すてきな貴方 (『シンデレラ・リバティー/かぎりなき愛』から)
12. シンドラーのリストのテーマ (『シンドラーのリスト』から)