欧州のピアノの(ヴァイオリン)レッスン料 日本との違いは?

音楽留学のために

目次

定期的にいつも質問される内容です。

ピアノやヴァイオリンのレッスン、オーストリアと日本との違いは?

私の経験した日本でのレッスン料

私が日本にいた小学生時代、ピアノの料金はお月謝で払っていたと記憶します。
月の頭に先生から頂いていたお月謝袋にお金を入れて、お渡しします。
お月謝袋には月名と、支払った月の横にはバッテンがついて、支払いが完了している旨、わかるようになっていました。

その後音大受験を決断し、音大の教授のレッスンに通ったのですが、その教授先生はワンレッスン制でした。
毎回封筒に◯万円を入れ(!!!!!!)サイドテーブルの上におきます。
テーブルの上にはすでに数個の封筒が重なっていて、子供のくせに掛け算をして、『うわー、◯◯万円!』と思ったものです。

もちろんお札は銀行に行ってピン札を用意しておきます。
お釣りがあるなんてあり得ない話です。
(まあ、お釣り不可能な金額だったけど)本当の話、ピン札が切れているのに気がつかなかった母は、アイロンをかけて綺麗にしてたのを今でも思い出します。
今考えると漫画ですが、これはもう、当時のマストです。

さて、欧州ではどうでしょう?

ピアノのレッスン料、オーストリアは?

趣味でピアノやヴァイオリンを習う子供たちは、格安な市立の音楽学校に行きます。
ここは非常にお安く、半年に一回の振り込みになります。留学とは関係ないのでここでは触れませんが、銀行振り込みです。

音楽大学の教授クラスの先生のレッスンは、特に取り決めがない限りは現金払いです。

レッスンが終わった後に、初めてのレッスンの場合は、「お幾らですか?」と確認して、現金で財布から出してお渡しします。

私達日本人はこのような習慣には馴染めず、なんか恥ずかしい気持ちになってしまうと思いますが、普通にお買い物をするようにお渡しします。

金額がわかっている場合、日本人の方は綺麗な封筒に入れてお渡しする事が多いですが、多くの先生はこれを特には喜びません。

というか、「こんなに毎回封筒がもったいない」とおっしゃって封筒だけ返される方もいます。

日本では考えられませんが、これは以下の理由からです。

捨てるのがイヤ、こちらはエコ感覚がしっかりしているのでゴミを嫌う

たとえ綺麗な封筒をもらっても再利用の機会はゼロに近く(封筒は手紙を出す以外にはあまり使わない)ので貰ってもべつに嬉しくない、というのが正直なところだと思います。日本人の私達はお金を剥き出しでお渡しするなんて失礼にあたるし、なんか品がないと思ってしまいますよね。

現金をその場で確認したい

日本人の生徒さんにこんな事はまずあり得ませんが、中に何にも入っていなかった、とか多すぎた、少なすぎた、等のトラブルを避けるためにも、現金はその場でしっかりチェック、という事だと思います。

合格した際の教授へのお礼は?

これは私の日本の音楽大学合格時の体験談です。

当時、35年くらい前のお話なので、今は違うかもしれません。
合格発表を見て、合格していたら即、教授に電話。
そしてその足で親子でお礼に伺う。(先生もそのつもりで待っている)そして気の利いたお菓子の下にかなりまとまった額のの現金か商品券の入った封筒を添えてお渡しする、のが常識でした。
(学部によって違うと思うけれどヴァイオリンとピアノの友人はみんなこんな感じでした)それをしないのなら、大学でその先生にとって貰えなくなっても当たり前でした。

しかし、これを外国でやっては絶対にいけません
このような「菓子折の下の現金」習慣はこちらにはありません。
その昔、留学に来た日本人がこれをやって、教授がそれはもうびっくりを飛び越えて少し侮辱された気分になった事があります。
お菓子の紙と一緒に捨てちゃわなくて本当に良かったと思いますが、絶対にダメです。

日本の盆暮れの挨拶も教授に対しては必要ではありません。クリスマス時や卒業時のプレゼントについてはまた書きます。