フェイク・ニュース
昨晩からコロナウイルスに関連してイヤな空気が流れていました。フェイク・ニュース、いわゆるデマです。
まず、大学生、25歳くらいから30歳くらいまでのオーストリア人のグループにこのフェイクニュースが広がりました。うちのウィーン大学法学部の息子もそこに属します。フェイク・ニュースはいくつかあって、息子が某省勤務者とウィーン路線網有限合資会社(Wienerlinie)に勤務する友人から得たデマは、「約10日後にはウィーンは閉鎖されて全ての機関がマヒする。その時では遅い、今のうちに準備を!」でした。準備とはなんぞや。買い物ですね。チェックしてみると私が日頃無駄な買い物をするせいで、食べるものは結構あったのですが、それでも豆乳クリームをかっておくかな、と思ってスーパーに行ったら、多くの若者(面白いくらい同じような人達、20代後半のアカデミカーのようなグループ)が買いだめをしていました。そして立ち寄ったスーパーではなんと、日本じゃないけどトイレットペーパーがない!店員さんに、「朝からこんな状態なの?」と聞くと、「ここ2時間です!」とのこと。息子が情報を得たのと同じくらいの時間です。たった数時間でこうなってしまうなんて、非常に恐ろしく感じました。しかしどうも胡散臭くて、息子も私もその夜ずっとサーチしていたのですが、どうやらデマだなということがわかりました。
さて、今日の朝です。別れた旦那からが電話がありました。
「大変だよ!月曜日から警察が全てのスーパーマーケットを閉めるんだって!車を出してあげるから買い出しに行こう!!!!」
「あんたもかっ!!!!」と思いました。
ここまでくると流石にすごい。なんで警察がわざわざスーパーを閉めるのよ。あほか、と説明をしてなだめました。そして私が会計をしている事務所に行くと、トルコ人の秘書の子が、PCのハードウェアを取っているので「なにしてんの?」と聞くと、「佳奈、たいへんよ!月曜日から全ての店が閉まって、この事務所も閉鎖になるのよ。うちで仕事をしないと!!!」他の同僚は奥さんに言われて、朝、スーパーに行って買いだめをして、なんと40分もレジの前で並んでいたそうです。
昨日の夜は若者層、そしてその夜に情報は外国人、オーストリア人の中年層に噂は広がり、おヒレをつけて凄いものになっていました。朝、どのスーパーを見ても超満員。薬局なんて外まで列ができていました。こんなことしてたら店内であっという間に感染すると思いました。可哀想にあまり裕福でなさそうなお爺ちゃおばあちゃんが結構いました。。。。
クルツ連邦首相、ハーネマー内相、アンショーバー保健相の会見
昨日の午後からいくつかのデマ・ニュースが発生し、国民が混乱したせいだと思いますがざっくりまとめると以下のとおりです。詳細は在住オーストリア日本大使館からメールが来ると思うのでそちらをご参考にしてください。
月曜日から学校は停止になりますが、食料品店、薬局、銀行、ガソリンスタンドのような生活に必要な機関は閉鎖されません。微笑ましいのはペットショップも餌の為、営業します。レストランなどの飲食店は午後3時までです。
禁止になるのは生活に直接必要ではないフィットネスのようなスポーツセンターです。
噂になっていたのはウィーンが閉鎖され、誰も出ることができなくなるということでしたが、それもありえないと記者会見で強調されました。その他、チロルでのスキー場が閉鎖されて、外国からスキーに遊びに来ている人は直ちに帰国するようにとの勧告もありました。