子供音楽留学のメリットとデメリット 留学するのに適した年齢とは?

音楽留学

子供留学をいくつか見てきて思うことがあります。本当にケースバイケースで、実力も経済力もみんな違います。全く一概に良いとか悪いとか言えないのですが、ざっくり言って、どの時期で留学すると良いのでしょう?ちょっとみてみましょう。

どんなに若くとも留学した方がいいかも、と思えるケース。

すでに、師事する教授と知り合っていて、その教授が自分のクラスに、「是非とも取る!」と言っている場合。
例えばどこかのコンクールか、マスタークラスで知り合っていて、歓迎されている場合です。これは理想。

この場合は、滞在許可書の問題はあるものの、大学も教授も決まっているので、なんとかなる場合が多いです。
教授側も「この子が欲しい」と思っているので、手を尽くしてくれる場合がある(レッスン以外のプロセスを全くやってくれない場合も、もちろんあるので要注意)

そう言う場合は、もう、親も子も「ソリスト〜!!!」しか頭にないでしょうから、学歴はあろうがなかろうが、気にしない人も多いです。特に中国系は多いかもしれません。子供が絶対にランランやヴェンゲーロフになって、家族を養えることを疑わない人が多い気がします。

実際、現在のところ、オーストリアのウィーン国立音楽大学や私立音楽大学の演奏家学科の入学試験資格に、日本の学歴やこちらでの大学入学資格試験であるマトゥーラやアビトゥーアは必要ありません。(でも要注意!いつか絶対にこの特典はなくなりますから、学校に行かなくても良いや、なんて思わないことをお勧めします。そして、留学してそれの道に行く人はほとんどいないと思いますが、「教育科」はその資格が必要となります)

そうでない場合、(自分の国で上位、両手以内の実力と思われる実力ではない場合)将来の為に、やっぱり学歴というものは、はあった方が良いです。

全くドイツ語ができない状態で、どんなに頑張っても、バチェラー(大学)で最低4年、マスターで2年、卒業まで最低6年かかります。留学したてはきっとドイツ語なんてわからないだろうし、その間、コンクールを受けたり、マスタークラスに参加したりして、副科の単位を取れないと、平気で数年伸びます。日本のようにスイスイ4年でエスカレーター式に卒業、とはいかないのが欧州なのです。

どうしたら、すんなりと留学先でも卒業することができるでしょう?
その鍵は簡単で、日本で音楽大学を卒業してから来る事です。そうしたら日本で取得した音楽史や和声などの副科の単位が考慮されます。すっごく楽になるので、これはお勧めです。

日本の音楽大学の在学中、夏休みなどでマスタークラスに参加し、こちらの教授と知り合い、留学のツテをつかむ、これは手です。そして留学して、万が一、その国で卒業できなかったとしても、日本では音楽大学を卒業しているので、問題ありません。それに短い留学で帰国すれば、日本国内の音楽大学での教授が就職を斡旋してくれる、なんてことだってあるかもしれないのです。

これが、現実的、と私は多くの人を見て思いました。

いわゆるソリストとして活躍できる人は、学歴なんて必要ないですが、実力以外の力がなければ残れない世界であることも事実です。不公平なことだって、残念ながらたくさんあります。なので、よく考えて、自分に合った進路を選んでみましょう。留学は音楽人生の最終目的ではありません。将来のための、ただの通過点です。大切なのはその後です。

次回は、留学すると日本の音楽大学に通うよりは安いのか?について考えてみたいと思います。