いろいろな事情があって大変だけれど、頑張る愛情いっぱいのお母さんの子供さんはすごく幸せ!、な件

ピアノとヴァイオリン

*ウィーン ベートーヴェンの住んだ家。ショッテントアの近くです*
私のある生徒さんのお母さんは看護婦さんです。このコロナ禍で、それはもう、大忙し。夜勤も普通にあります。
その生徒ちゃんは、いわゆる、「センスの良い子・教えがいのある子」です。なにを教えても目を輝かせて集中してやってくれるし、覚えるのも早い、的確な質問ができるし、こちらも教えていて本当に楽しい。だって、教えたらその分、いやそれ以上きちんと進歩するんです。ピアノの教師をやっててふと思うのですが、こちらが工夫して与えたことが上手くいって、生徒の実力が目に見えてアップすると、あの、ゲームをクリアしたときのような気持ちになるから不思議です。私は前からなにかをコツコツやって、それが貯まっていくのを見るのがとても好きだったので、教えることが性格にあっているのかもしれません。ノルマを達成するとアドレナリンが上がって、もっとやる気になる、みたいな感じです。

それはさておき、そのご家族はうちからかなり離れたところに住んでいます。その子はまだ小さいのでひとりでうちに来ることができません。逆に、わたしもそんな遠くまで出張レッスンは無理。だからお母さんかご家族が彼女を連れてウチまで来なければならないのですが、その努力がもう、こちらが申し訳なくなるくらいです。おかあさんの夜勤明けで連れてきたりします。それでもお母さん、お嬢ちゃんが楽しそうにピアノをレッスンしている姿を見て、本当に嬉しそうにいっつもビデオを撮っています。

あーあ、大変だなあ。お母さんは強いなあと毎回思います。お父さんも同伴されたことがあるのですが、2人ともニコニコとお嬢ちゃんを見つめていて、愛情たっぷりにそだっているなと羨ましくなるほどです。きっと、すごいお金持ちでもないだろうし、将来音楽の道、ということはあまり現実的ではないかもしれません。でもそんな家庭の子でも、もしこのままピアノがすごく好きでいられるのであれば、専門の道に行けたら幸せなのかな、とおもいます。どうなるんでしょうね。できるだけお手伝いしたいです。