*今日のお題と全然関係ない写真ですみません。ランランさんと娘*
今日のお題はそのものずばり、クラシック音楽の演奏家は、もちろん筋トレを楽しんでも良いのですが、やりすぎないことをお勧めしたい、という事です。あくまでも私見ですので、違うな、と思う方は読まないでください(笑)
当時、日曜日の「ワイドなショー」に出演していた、今はもう最高に有名人になったショパンコンクール入選ピアニスト、反田さんもおっしゃっていました。「筋トレをやりすぎると音が硬くなる」と。これはもう、本当にそうなのです。私は今まで何人も、そういう場面を見てきました。
そのひとつの例です。もう、10年くらい前の、某、有名教授のヴァイオリンのマスタークラス。ある16歳くらいの男子が受講しました。
私は彼の演奏を舞台下で見ながら「あ〜あ、やっぱりなあ」と思っていたのですが、やはり、教授の一声はこれでした。
「本気で演奏家になりたいという気持ちがあるのなら、筋トレにこれ以上熱を注ぐのはやめなさい」
やわらかに表現していましたが、本音は「もうやめろ」です。自分の門下生ではないので「やりたいなら続けなさい、ご勝手に」という感じでしたが、受講生全員に、筋トレに関する注意事項をのべていました。
私は筋トレを始める前の彼の演奏を知っていたので、「めっちゃ硬く聞こえるのは、見た目がムキムキだからかしら?と思ったのですが、音にも特に影響があったようです。ヴァイオリンは「ボウイング」という技が非常に重大な役割を示すので、もろに筋トレの影響が音に出た、というかんじでしょう。
ピアノはどうだかしりませんが(筋トレをやっているピアニストを私は身近に知らない)反田さんもおっしゃっていたので、やっぱりやりすぎは良くないのでしょう。
私が懸念するのは、自己流の筋トレによる腱鞘炎などです。うちの長男は一時はトレーニングにどハマりして、プロテインを大量に飲んだり、毎日ジムに通ってブンブンいわせていたのですが、彼曰く、トレーナーなしで自己流で筋トレをすることは、非常に危険な事だそうです。
娘はヴァイオリニストですが、数年前、あまりに無茶な練習を続けて腕を壊した後、心を入れ替え、正しい指導のもとに筋トレを始めました。私が怖がって、絶対にやりすぎないでくれ、と懇願するのですが、大きな本番があったり、大切なレッスンがある時、何時間もさらわなければいけないときは、絶対にトレーニングに通います。私が思うに、彼女のは筋トレ、というよりも身体をジムでほぐして、練習とのバランスをとっているように感じます。ジムに通えない海外の場合は、YouTubeでヨガを見ながら、一緒にやっています。
演奏家は体力勝負です。一晩のリサイタルだけでなく、コンチェルトを全楽章弾くとか、特にコンクールで第一ラウンドから、さっくさくとファイナルまで最良のコンディションで、身体に負担なく演奏仕切るためには、日頃からの身体のメンテナンスがとても大切になってきます。
そのメンテナンスのひとつにもなりうる、筋トレ、上手につきあって楽しめるくらいがよいようです。