【2025年版】ウィーン音楽留学にかかる生活費・学費・その他費用まとめ
ウィーンへの音楽留学を検討されている方へ、2025年現在の最新情報をまとめてみました。数年前にも同じテーマで記事を書きましたが、ここ数年で物価も生活状況も大きく変わっています。今回はそのあたりを反映させた最新版です。
ウィーンでの月々の生活費は?
当然ながら個人差はありますが、ここでは「安全で安定した学生生活を送る場合」の現実的な平均をベースに書いてみます。
2025年現在、物価や光熱費の高騰に加え、円安も深刻です。オーストリアでは日本のように気軽にアルバイトを探すことはできず、違法労働(雇用登録されていない仕事や、制限時間を超える勤務)は厳しく禁止されています。安易に頼るのは危険です。
住居費(家賃)
● WG(シェアハウス)
数人でアパートをシェアする形式で、ウィーンではとても一般的です。
- 相場:月額 450〜550€(光熱費込み)
- 長所:費用が抑えられ、ドイツ語や生活習慣に慣れるチャンスも
- 短所:生活リズムや人間関係のトラブル、練習環境が限られることも
● 学生寮
入寮できればコスト面・安全面で安心ですが、希望者が多く、抽選や待機も発生します。詳しくは こちら をご覧ください。
● 一人暮らしのアパート
一番人気のあるスタイルですが、家賃は年々上昇中。
- 相場:700€〜(安全・好立地で探すなら1,000€以上が現実的)
- 注意:防音・音出しの許可の確認が必須(こちらも参照)
ピアノ科の方は、グランドピアノのリースが月150€程度から可能。店舗によって異なるので要相談です。
食費・日用品・通信費など
- 食費:自炊中心なら月400€前後が現実的。贅沢しなければ十分健康的な食生活が可能。
- 通信費:SIMカードやインターネット代など合わせて約30〜40€。
- 保険料:正規学生なら公的保険で月約100€〜130€。
- 交通費:大学正規生はSemesterkarteなどで割引あり(予備科やKUG英才クラスは対象外)。
ウィーンの音楽大学の学費(2025年現在)
詳細は別記事にまとめています → 音楽大学の学費まとめ
- 国立音楽大学(MDW)正規学生: 年間約1,400〜2,000€
- ウィーン私立音楽芸術大学(MUK): 年間約3,000〜4,000€(課程によっては約7,800€)
MDWやMUKの正規学生であれば、問題なく滞在許可(Aufenthaltstitel)を得られます。
教授レッスンの相場
正式な入学前に教授レッスンを受けたい場合、その費用は以下の通りです(あくまで目安):
- 教授レッスン: 1レッスン 100〜300€(楽器や教授により異なる)
- コレペティ: 最低でも50€〜(お礼の金額は必ず確認を)
「無料で教えてくれる先生」もまれにいますが、それには理由がある場合が多いです。トラブルを避けるためにも、事前に正直に聞いて、誠意を持ってお礼をしましょう。
まとめ:2025年、留学にはしっかりした資金計画を
ウィーンは非常に魅力的な音楽都市ですが、2025年現在、物価とユーロ高の影響はかなり大きく、「親の援助なしでは無理」という状況に近づいています。
年間のトータル支出は、学費・住居費・生活費などすべて含めて約15,000〜20,000€を見込んでおくのが安心です。
不安な点や、知りたいことがあればお気軽にご連絡ください。できるだけ正確な現地情報を、現場からお届けしたいと思っています。