ウィーン 知人のコンサート行く時のマナー

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ウィーン 知人のコンサートに行く時のマナー

知っている人のコンサートや発表会に行った時のマナーです。楽章ごとに拍手をしてはいけない、とかそういう事を書きたいのではありません。
みなさんは知っている方のコンサート、発表会、コンクールを観に行った時どうしますか?
こちらでは、友達のコンサートやコンクールに出向いたら、演奏後会える機会があればお祝いの言葉を述べるのが普通です。たとえ失敗しても、極端な話、下手だったとしても、良いところを見つけて、「とっても良かったよ!」というのが当たり前です。
私は相手をあまり知らないには場合は、たとえちょっと失敗しちゃったとしても、「え?気がつかなかった。でもすごく良かったよ〜!!!」と言うし、もしとっても良く知っている仲良くしている学生だったり、したら「えー、あのくらい大丈夫だよ?今度はうちでホームコンサートやって慣らそう!」と激励します。
これ、普通じゃありませんか?(ホームコンサートのくだりはまあともかくとして。。。。)
とにかく褒める
絶対です。特に相手が子供場合は、とにかく褒めてあげます。弾き終わった後にダメ出しをする先生がいますが、私に言わせればその人は❌です。優秀な学生が多い門下の教授は、絶対に演奏後すぐにダメ出しなんてしません。その場はまず「おめでとう」と言います(この習慣は多分日本にはないけど)その後、学生が、「アドヴァイスを下さい」と言った時に初めて何かおっしゃるか、次回のレッスンで教えてくれます。直後にあれがどうだこうだという教師の門下に上手い人はいません。
明かに失敗しちゃった時/オジム教授のマスタークラスの終了コンサートにて
弾いた方も聴いた方も気まずいと思います。
私が経験した微笑ましいコンサートを書いてみたいと思います。数年前、巨匠オジム教授のヴァイオリンのマスタークラスの終了コンサートでの出来事です。
コンサートも佳境に入り、ある学生さんがブラームスのコンチェルトを演奏しました。
あの曲はだらだらと長く、しかも難しいので、案の定、そんなにお上手ではないその学生さんは小さな間違えをきっかけに、止まり、グルグルとおなじ個所を繰り返し演奏し、出口がわからなくなってただでさえバカ長い1楽章を何十分もかけて弾きつづけ、さいごはピアニストのアランさんがむりやり引っ張って終わりに持って行きました。
受講生は全員同じ列に座って聴いていたのですが、後ろから見ると学生全員手に汗を握り、「そこだ!そこでカデンツァにはいってしまえ!!!」みたいに拳を振らないまでも上半身で応援していました。オジム先生は余裕で奥さんと「あらあら」みたいな感じでニコニコ。怒ってなんかいません。(というか、そんなことで先生は怒らない)終わった時は拍手喝采。多分一番拍手が多かったかも。「よくやった!!!!」ってかんじです。
コンサートが終わって、ああ、みんなどうするのかなあと思っていると、学生もお客さんもみんな他の人と同じ様に彼女のところにも行き、お祝いの言葉を述べました。ある学生は、「ほんとうに心臓が止まるかと思ったよ!!!僕を殺さないでよ!」と言い、ある子は、「あそこ、ホントに危ないよね。はじめに戻っちゃうよね!」と慰め、「しかし、カデンツァでもやってくれるとは思わなかったよ!」(これは密かにウケた。)
みんなにぎやかに笑い合って、どうやったら舞台でパニクらないか、などなど打ち上げでワインを片手に一晩中盛り上がりました。こんな大失敗をしたら、きっと日本だったら、誰も何も声もかけてくれないで彼女はもっと悲しい気持ちになったと思います。
あの夜はとても温かい気持ちになれたのを今でも思い出します。
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結論、逃げるのはやめておきましょう
もしその人の事が大嫌いでない限り、ふつうに激励してあげましょう。それが一番良いと思います。
そう、その、大嫌いでない限り、なんですが…以下、本当に嫌な例です。
ライバル視している人のコンサート等に偵察に行く
日本の学生さんや親御さんからよく聞く話です。ちょっと信じられないのですが、日本では演奏会やコンクール等訪れて、知り合いの弾いた本人がそこにいるのに、鬼無視、お褒めのことばなんあるどころか、じーっと見てるだけで、あいさつもしないで帰っちゃうなんてよくあるそうです。それって、なんなんでしょう。

随分と昔になりますがクラスコンサートにやってきて、覗くだけ覗いてフン、というように帰っていったり、ヒソヒソ嗤(わら)っていた母娘がいたと聞きました。演奏した学生と知り合いなのに演奏後にその人に声もかけない、ニコリともしないで帰っていくそうです。そんなの、背筋が凍ります。こちらでそんな人、居ませんよ。。。

 

結論
コンサートに行くのならば、その人を応援する気持ちでいきましょう。きちんとその人がカーテンコールに来れるように拍手をしましょう。可能であれば演奏後に逢って激励の言葉をかけましょう。そして演奏した側も、「あんなヘタクソで本当ダメだった〜!」と自分の演奏を延々とけなさない事。褒めてもらったら素直に、「ありがとう」といいましょう!
コンサートはコンクールではありません。「あそこをミスった」「あの箇所、みんなわかんなかったと思うけど暗譜がとんでいた」等々が解ったからと言ってそれが偉いわけでもなんでもありません。自分の知識を見せびらかしに行くわけではないのです。

演奏家もお客さんも、明るい笑顔で帰宅できるようにしましょう!!!