(音楽)留学の期待と現実のギャップ

音楽留学のために
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目次

留学の期待と現実のギャップについて、それは当然のこと

夢見る留学生活と現実

留学を始める前、特に音楽大学への留学を考えると、多くの学生や親は「素晴らしい環境で自分が成長し、才能を伸ばせる」という理想を抱きます。世界的に有名な教授に教わり、一流の音楽ホールで演奏する自分をイメージすることも多いでしょう。

しかし、実際には、日常がキラキラ輝いているわけでもなく、友人もすぐにできるわけでもなく、「なんだ、つまらない」と思ってしまうのが現実です。日本の大学みたいにサークルがあるわけでもないし、学年初めにパーティはあるものの、その場限り、黙っていても誰も声なんてかけてくれません。冷たい、と感じることもあるでしょう。だから結局日本人だけで固まっちゃって、なんか留学感が少なく感じる・・

初めての挫折は誰にでも起こる

留学は多くの人にとって、新しい環境で初めての「挫折」を経験する場となることが多いです。
語学の問題や文化の違い、さらには教授やクラスメートとのコミュニケーションの難しさなど、予期せぬ困難に直面することが多く、最初は「自分だけが失敗している」と感じることがあるでしょう。

例えば10月初めの実技での顔合わせの時、教授がなにを言ってるかわからない。何を言われてもあやふやにニヤっと笑って頷いてしまい、ドキドキしているうちに、はい、解散、となっている。今、何が起きたんだろう、というようなことです。

教授によってはレッスンを口頭で決めたりするときに、普通の生徒は「はい、私もう今日始めたいです」なんて言っているのに、すっかり置いてけぼりになる。クラスコンサートの日程や、他の説明もほぼわからないままその時間が終わる、アジア人にとって言葉の壁は高いものです。日本であれば待っていれば何かがやってくるのでしょうが、こちらではそういうわけにはいきません。
誰もあなたを構ってくれません。自動的に4年でするりんと卒業できるわけではないのです。

しかし、重要なのは「失敗は自然なこと」という認識です。
外国生活では完璧でいられない場面が必ず訪れます。そのため、失敗をどう受け止め、それを乗り越える事ができるかが成功の鍵となってきます。

自分を責めない大切さ

留学中に失敗すると、「自分が足りない」と感じることが多いですが、それはごく自然な反応です。大切なのは、そこで自己批判に陥らず、むしろ自分を許し、次に進む心構えを持つことです。失敗は誰にでも起こることであり、特に留学という新しい環境では、それが成長のための一歩だと捉えることが重要です。
腐らない、凹まない、ひたすら「こんなことってあるさ!」と前進することです。

留学生活で失敗から学ぶこと

失敗から得られる教訓は、音楽的な技術向上以上に、柔軟な考え方や精神的な強さです。例えば、オーストリアの音楽大学では、学生が自分で考え、自立して行動することが求められます。そのプロセスでの失敗は、成長の一環であり、結果として自分自身をよりよく理解し、次のステップへ進むための基盤となるでしょう。変な授業を取っちゃった、ああ、この申し込みが遅くて取れなかった、なんてアルアルです。

特に東洋から来た学生にとって、留学生活の始めは大変です。
教授から誤解を受けたり、思う通りに事柄が進まなかったり、そんなことは当たり前だと思いましょう。
初めから全て順調に行く人は稀なので、自分でできることは努力し(語学学習等)、自分からストレスを抱えず、おおらかな気持ちで進みましょう。そうしたら慣れてきて、気がついた時にはウィーンに慣れた立派な留学生になっていることでしょう。