音大生とアルバイト ウィーンの音楽大学生がしているアルバイトは?

音楽留学のために

*ちいさいですが、中央に写っているのはベートーヴェンの像*

「○○くんが最近新しいアルバイトをみつけたよ」と、娘が言うので、「なに?」と聞いてみると、ウィーンフィルの団員のドッグ・シッターだそう。彼らは高給取りなので、なかなか良いアルバイトになりそうだね、と喜んだのですが、そんなわけで今日はウィーンの音大生のアルバイトの話をしたいと思います。

コロナ前、そのドックシッターの彼は、他の弦楽器学生同様、観光客相手のちいさなオーケストラで演奏するアルバイトをしていたのですが、なんといってもご存知のコロナ禍、そのようなアルバイトは一切なくなってしまいました。

オーストリアは芸術家や音大生に手厚い補償を出しているので、生活にはそんなに困ってはいないようでしたが、それでも収入は安定しない。知り合いのツテでドックシッターにありつけて、やれやれ、というところです。

弦楽器の学生の多くは、オーケストラのエキストラやイベントの室内楽の演奏などをしてお金を稼いでいます。全く仕送りゼロで生活する留学生は少なくなく、学業のかたわら、頑張っています。

将来オーケストラの団員になりたい人は、そのオケのアカデミーに属して勉強をして、かつ、収入も得られる、という方法もあるので、オーケストラに入りたい人にはおすすめです。

ピアノ科で上手な子は伴奏の仕事をしたり、または弦でも子供にレッスンをしたりなどして生活の足しにしているようです。

安定した収入につながるということで、レストランのウェイターやウェイトレスをする人もいますが、こちらは自分の出身国のレストランに行くパターンが多いようです。

アルバイトは職種によっては、普段、絶対に出会わないような人と知り合ったりして、それが人生勉強になったりすることもあるので、経験するのは良いことかもしれません。

以前、日本からの留学生の人たちに私が特にアルバイトを勧めない旨はこちらに書きましたが、人はそれぞれ、既にこちらに来てしまっていて、お金に困っているのなら働かなければいけないでしょうし、そのアルバイトがきっかけで、違う道に視野がひろがり、違う分野へ進んで成功する人もいました。

本当に人はそれぞれ、ケースバイケース、自分で納得して行動する点においては、20歳を過ぎた大人なので自由意志で行うと良いと思います。

結構、音楽以外の、本当の自分の道がみつかったりするかもしれません。