体験レッスンを断りたい時、どうする?スマートで誠実な断り方とNG例

音楽留学と演奏生活

体験レッスンを受けてみたけれど、思ったような相性ではなかった…。
そんな時、どう断るのが礼儀正しく、失礼にならないのでしょうか?

今回は、私自身の衝撃的な体験談も含めつつ、「体験レッスンを断る時のポイントとNG例」をご紹介します。

どんな親御さんでも迷う「断り方」問題

体験レッスンを受けた後、すぐに門下に入るかどうかを判断するのは難しいこともあります。相性が合わなかったり、想像と違ったり…。それは人間同士ですから、当然のことです。

でも問題は、その後の「断り方」。世の中には本当にさまざまな対応をされる方がいらっしゃいます。

  • 何の連絡もせずにフェードアウト
  • 驚くような理由を正直に言う(時にかなり非常識)
  • 丁寧に連絡し、誠意を持って断る

では、どのような対応が一番良いのでしょうか?

私が実際に経験した「これは無理!」な体験談

娘がヴァイオリンを習っていた時、急病で先生がしばらくレッスンできなくなった際、ある先生を紹介されました。音大で教えている方で、子供の指導に定評があるとのこと。正直、少し期待していました。

しかし、レッスン当日。驚きの連続でした。

  • 先生の小さなお子さん(7歳ほど)が無言で部屋に入り、レッスン中にテレビをつけてアニメ視聴
  • ヘッドフォンをしていたが、娘のすぐそばでスナック菓子をバリバリ食べ始める
  • 先生はそれを止めず、「もう、子供ったら!」と一言言っただけ

部屋にはあの独特なスナックの匂いが広がり…私も娘も目が点になりました。

さらに、レッスン料は30分ごとの加算方式で、入門前に「親の同席は遠慮してほしい」と明言されました。その時私は、「この方のレッスンは絶対に無理だ」と思いました。

後日、その先生から「よく考えて決めてくださいね」と電話をいただきましたが、「考えた結果、お受けしないことにしました」とお断りしました。理由は聞かれませんでしたが、聞かれていたら正直に答えるつもりでした。

のちにその先生が、親の目がないことをいいことに学生に対して問題のある行動をしていたと聞き、関わらなくて本当に良かったと心から思いました。

スマートで誠実な「断り方」とは?

では、普通の場合での「ベストな断り方」はどうすればよいでしょうか。

NGな断り方

  • 「日程が学校と合わないので…」
  • 「場所が遠くて…」
  • 「うちの子にはまだ早いので…」

一見自然に見えますが、先生によっては「それならこうしましょう」と提案されてしまい、結局断りきれなくなる場合も。また、事前にわかっていたことを理由にすると「後付け感」が出てしまいます。

おすすめの断り方

私が考える、最も無難でトラブルになりにくい断り方は、「経済的な理由を挙げる」ことです。

たとえば:

「金銭的な理由で、レッスンを続けるのが難しくなりました」
「家庭の事情で、当面レッスンを見送ることになりました」
「主人と話し合った結果、今はまだ始めないことにしました」

本心ではないとしても、先生を傷つけることなく、角が立ちにくい表現です。そして、「じゃあ無料で教えましょう」と言ってくる先生はまずいません。

まとめ:断ることは悪ではない。だからこそ誠意をもって

「お断り」は決して失礼な行為ではありません。ただし、その伝え方次第で印象は大きく変わります。

たとえ合わなかったとしても、誠実な対応をすることで、先生とのご縁を悪くせずに済みます。いつか別の場面で出会ったときに、気まずくならないように—。そう思って、勇気を出して「一報」だけは入れましょう。

ちょっと勇気のいる行動ですが、長い目で見れば、絶対にしておいて良かったと思えるはずです。