大切な本番(試験・オーディション)の準備についての私見

音楽留学と演奏生活

本番で実力を発揮するために大切なこと|体調管理とメンタルの整え方

大切なステージや試験で実力をしっかり発揮するために必要なものは何でしょうか?

私はそれを、大きく分けて「健康な身体」と「安定した精神状態」の2つだと考えています。

本番への真剣度によって対策は異なりますが、少しでも参考になれば嬉しいです。


体調管理|本番1週間前から気をつけたいこと

まずは身体のコンディションを整えることが最優先です。

日頃からの健康維持はもちろんのこと、本番の1週間前からは「神経質すぎるかな?」と思うくらいの注意をしてもいいと、私は考えています。

たとえば、以下のような点に気をつけています:

  1. 生ものは避ける
  2. 食べ慣れていないものを口にしない
  3. 初めてのレストランに行かない
  4. 外食を控える(風邪などの感染予防)
  5. 友人との食事会や飲み会もできるだけ避ける

特に大人の場合、不安からお酒に頼ってしまうこともありますが、アルコールの過剰摂取は体調を乱す原因になります。これは日本ではあまり見られませんが、オーストリアでは実際によくある話です。


メンタル管理|プレッシャーとどう向き合うか

「高熱でも本番をやりきった」という“武勇伝”はよく耳にしますが、実際には「体調不良で棄権」「高熱で演奏できなかった」といったケースも数多くあります。

そうした事例を見聞きしていく中で、私はある仮説にたどり着きました。

強いプレッシャーに身体が反応し、自己防衛として熱や頭痛が出るのではないか?

「私は本番に強い」と思っていても、潜在意識では違う反応をしていることがあるのではと思います。


「前夜に眠れなかった」もよくある話

本番前に興奮して眠れなかった、という話もよく聞きます。

メンタルケアには人一倍気を使っている私のでさえ、そういうことはあります。

「どうすれば眠れる体調をつくれるか」も含めて、自分なりの準備と工夫が大切です。


本番前に心を安定させるための習慣(親子共通)

  1. 他人と比較しない
  2. 過度な嫉妬をしない
  3. 自分に優しくない人とは距離を置く
  4. 根拠のない噂に振り回されない

子どもは、親の精神状態をそのまま吸収します。そのため、親のメンタルの不安定さが、子どもの体調不良や精神的混乱につながることもあるのです。


心を整える方法|瞑想と柔軟な思考

日頃から瞑想や深呼吸などを習慣に取り入れるのもおすすめです。

また、「本番の結果=人生のすべて」と思い詰めず、極端な考え方を避けて心の柔軟性を保つことも大切です。


もし本番当日にコンディションが整っていなかったら?

体調が悪い、よく眠れなかった、メンタルが乱れている……。

そんな時に大切なのは、集中力です。

よく「うちの子は練習では微妙だったけど、本番は一番良かった!」という話を聞きます。これは特別な才能ではなく、子どもには本番に集中する力が元々備わっているからではないかと、私は思っています。

体調が万全でなくても「自分はできる」と信じて、集中することが大切です。本番は2時間演奏し続けるわけではありません。最初の20分を乗り切れば流れに乗れることも多いのです。

集中力と持続力こそがステージの鍵。それは普段の努力と基礎があってこそです。


まとめ|本番で力を出し切るためにできること

これらはあくまで私たち親子の経験に基づくものですが、同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。