オーストリア、コロナ禍のウィーンのようすとウィーン国立音楽大学の課題曲
ほんっとうに、もうこのコロナ禍に慣れてしまって、
ロックダウンがハードになろうが
ソフトになろうが、
日々の感染者が増えようが減ろうが、
あまり大きな変化は
少なくとも
私の身の回りでは
みられません。
FFP2マスクも、
はじめは不足していたのものの
今は、ふんだんに
59ユーロという(70円ちょっと?)
破格でスーパーで
購入することができます。
他人との距離も
ベービー・エレファントの1メートルから
2メートルになったのですが、
店内など、
物理的に絶対不可能なので、
まあ、1メートルが良いところ。。。。
友人によっては
周辺に不注意な人が多いと
嘆いているので、
きっと、地区によって大きな違いがあると思いますが、
うち近辺では
目立って違反したり
無神経な行動に出る人は
あまり見ません。
長女のかようウィーン国立音大の講義は
相変わらずオンラインで、
これは本当のところ
助かります。
これで単位が取れたらば
夏前にはディプロマが出来そうです〜〜〜。
(演奏会形式の試験のこと)
副科の単位が取れていないと
ディプロマの演奏試験を
受けることができません。
ウィーン国立音楽大学卒業演奏試験の曲目
ちょっとサボり気味だったので、
ウィーン国立音楽大学の
卒業演奏の演目を載せてみます。
これはヴァイオリン演奏科コース、第1ディプロマの課題曲です。
簡単に言えば、音楽大学の卒業演奏試験の課題曲。
これに受かれば「バチェラー」を取得したことになります。
大抵はこれを終えた後、マスターに進んでマギスター
というタイトルを取得します。
ウィーン国立音楽大学のウェブサイトはこちらです。
1) Bach (die ersten beiden Sätze aus BWV 1001, 1003 oder 1005, oder zwei Sätze mit Doubleaus BWV 1002, oder die ersten vier Sätze aus BWV 1004, oder die Ciaconna, oder vier Sätzeaus BWV 1006)
1) バッハ(BWV 1001、1003、1005からの最初の2楽章、またはBWV 1002より2つの楽章、またはBWV 1004より最初の4つの楽章、またはシャコンヌ、または4つの楽章BWV 1006より)
2) Zwei Etüden oder Capricen: Paganini, Wieniawski, Ernst, Gavinies, Capricen Nr. 24 von Rodeund Kreutzer
2) エチュードまたはカプリースから2曲:パガニーニ、ウィーニアフスキー、エルンスト、ガヴィニー、ローデによるカプリース第24番とクロイツァー
3) Die ersten zwei Sätze eines Mozart Violinkonzertes (inkl. Kadenzen)
3) モーツァルトのヴァイオリン協奏曲の最初の2楽章(カデンツァを含む)
4) Zwei Sonaten aus verschiedenen Stilepochen (Sonaten für Violine und Klavier oder
Solosonaten)
4) 様式の異なる時代の2つのソナタ(ヴァイオリンとピアノのためのソナタまたは独奏ソナタ)
5) Ein komplettes großes Violinkonzert (ab Beethoven)
5) ヴァイオリン協奏曲全楽章(ベートーヴェン以降のもの)
6) Drei Probespielstellen aus der Konzert- und Opernliteratur
6) オケのオーディション用の曲、3つ
Die Auswahl der zu spielenden Stücke wird eine Woche vor der Prüfung bekannt gegeben, es werden immer komplette Sätze verlangt.
Alle Werke – mit Ausnahme der Sonaten für Violine und Klavier und der Orchesterstellen – müssen auswendig vorgetragen werden.
演奏される曲の選択は、試験の1週間前に発表されます。
ヴァイオリンとピアノのためのソナタとオーケストラスタディを除くすべての曲は暗譜で演奏しなければいけません。
長いですよね。
でも、これは「演奏科」(コンチェルト科)の試験なので、
当然と言えば当然の課題曲です。
しかし個人的には、
ヴィルトゥーズの曲が入っていないのは、
悲しい。
入れるべきな気がします。
しかし、落ちる人も多いのは
現実です。。。。。。
普段から、コンクールなどを
受け慣れている学生にとって、
上記の課題曲は
すでにレパートリーなので
特に大変なこともないのですが、
そうでない学生たちにとっては
(特にロシア・東欧・アジア以外)
とんでもない量なのです。
欧米は、日本と違って
上と下の差はかなりあるのです。
いずれにせよ、
私のいた時代の
日本の音楽大学とは
比べものにならない量です。
でもこれだけの量を
弾く機会があるって、
最高に幸せだと思いませんか?
教授によっては、
自分の生徒を救うために
(もしくは
早く帰りたいために!)
カットさせる人がいるのですが、
ほんとうに、
切らないで全部ひかせてほしいものです。