*写真は娘とブロン先生。今日は先生のお誕生日。大好きな先生、いつまでもお元気で私たちに沢山またレッスンしてください*
さて、昨今、インターネットのIMSLPなどノウェヴサイトが充実していて、「あ、あの曲どんなんだったっけ?」なんて思ったら、すぐにアクセスして楽譜をネットで閲覧できるようになっていて、本当に便利です。
私はiPadの大きなやつに、ピアスコアというアプリを購入してあって、早急にいるような楽譜はそこに全部入っています。
だからどこに行っても、iPadがあれば、クラウドに保存した楽譜はいつでも見ることができるし、必要とあればすぐにダウンロードすることができます。もちろん、全ての楽譜が手に入る、と言うわけではありませんが、たいていのものはOKです。
さて、今日お伝えしたいことは何かというと、そんな世の中でも、自分がかなり弾き込むであろう曲の楽譜は、買いましょう、ということです。そして、楽譜を購入するときは、きちんとした版のものを購入する事をお勧めします。
「どの曲にはどの版が良い」みたいなことはここでは書かないので、ご自分の先生に相談していただきたいのですが、こちらではモーツァルトは「ベーレンライター」とか「ウィーン原典版」などが使われていると思います。
最近、かなりヘビーなクラシックファンのお家に行く機会がありました。そこのご主人が趣味でクラシックのピアノを弾くのですが、まあまあ、書斎一杯に楽譜の山。すごい量だったのですが、私が驚いたのはその量だけでなく、そのあまりにも良い加減な出版物の数々でした。持つべき原典版やまともなヘンレ版などが全くないのには驚きました。ショパンなんて怪しげなものは沢山あったのですが、パデレスキー版なんて一冊もない。知らない、ということはお金を捨てることなんだと思いました。まあ、彼は趣味だから別にそんな大きな問題ではないのですが。
ヴァイオリンなどではこちらの経験のある著名な教授の中では「○○版は使うな」という無言の了解、みたいのがあります。
なぜかというと、勘違いな編集者(?)が勝手なディナミクス(強弱)や解釈やフィンガリングを沢山書き入れてあり、それはもう、作曲者が意図したものと遠くかけ離れていたりするものになっている場合が少なからずあるからです。でも、その情報は知られていないところでは、全く知られていません。
大昔ですが、日本からマスタークラスに参加した学生の親御さんが「あの伴奏者ったら、○○版の楽譜を弾くのよ!このコンチェルトっていったら、○○版に決まってるじゃないのよ!」とキレていたのですが、それは全くこのお母さんの間違えで、この方がヒステリックに主張する版こそ、多くの教授が「買うな」というものでしたから、思い込みというものは恐ろしいもので、伴奏者もきのどくになあ、とおもったものです。
話はずれましたが、よく先生に確認して購入しましょう!一般にネットで言われていることが正しいとは言えません。試験やコンクール、または大切な場で演奏する場合は特に、きちんとした教授に確認してみましょう。