写真は娘がまだ小さかった時のレッスン用の楽譜です。全て拡大コピーして、厚紙に貼って、レッスンでの細かい指導を全部書き込んで、うちで練習しました。これを何回もコピーし直してレッスンに行くのですが、今はiPadがあるので、この必要もないですね。便利な世の中になったものです。
さて、よくいただくご質問の中で『レッスンの回数について』というものがあるので、書いてみたいと思います。
ある日本に住むお母様から、以下のようなご質問をいただきました。ご本人に了解を得て書いています。
この方のお子さんのレッスンは、週に1回、60分だそうです。私も日本にいた時はそうだったので、結構普通な気がします。
お子さんも親御さんも頑張っているので、曲はドンドン進み、エチュードもショパン、バッハは平均律、曲もかなり進んだものを
弾いているのだそうです。
お母様のモヤモヤの内容は、「習うどころか、通して全曲弾いたら、それでレッスン時間の半分くらい終わってしまう!」そうです。本当にそうだと思います。
でも、なんか先生には言いにくい。気まずくなりそうで、とのことでした。
私のアドヴァイスは、それでも先生にもっと具体的に、踏み込んでご相談してみてください、と言うことでした。
日本ではありがちなのですが、遠慮するあまりに「音大希望」とか「留学希望」とか、はたまた「趣味でやりたい」などの本人やご両親の希望が、正しく伝わっていない場合もあったりするので、まずはそこからです。(きちんと自分の意思を言わないと、当たり前のようにその教師の出身音大に行くことになっていたり(笑)お互い考えていることが全く違ったりすることは起きます。要注意)
必要だと考えれば、レッスン回数を増やしていただくご相談をしてみればいいし、とにかく口を開いて話すことが大切です。
具体的にレッスン回数ですが、私がここヨーロッパで、今まで見てきた限りでは、ピアノにしろ、ヴァイオリンにしろ、専門に行く環境の子供のレッスン回数は、最低で週に2回です。
(趣味のレベルであれば、レッスン回数はフツーに週に一回です。夏休みの間は、まるまる来なかったりするのが、本当にお約束です(笑)うちの場合、親御さんが立派だと趣味でも週に2回のレッスンですが、これはかなり例外)
時間はその子によって違いますが、1回50分だったり、休憩を入れて90分だったりします。大人になれば、休憩を入れて数時間、なんてことはざらに起きます。
指導も、きちんとした指導者であれば、本当にとても細かくなります。
今日の写真を見ていただけるとちょっとわかるかもしれませんが、教授によりますが、娘のヴァイオリンでは、1時間で2段だけ、なんてザラにありました。
日本の学生さんで、マスタークラスなどでこちらの先生の指導を受け、小節ごと、音符ごとにストップをかけられ、死ぬほど凹む学生さんがいますが、こんなことは当たり前で、お金を出して習うのですから、凹む必要はまったくありません。むしろ、喜ばなくてはいけないのです。念のため。
まずは先生と話て理解しあうことが大切です。それで、ちょっと合わないかな、と思うようでしたら、新しい先生を探してみるのも
いいかもしれませんし。
レッスンでの悩みは、先生と生徒、または親御さんとで意思の疎通が取れていないことがほとんどです。何か思うことがあれば、丁寧にお話ししてみることをお勧めします。