ピアノのレッスンでのトラブル(1)きちんとした距離感が大切、敬語で話そう、のお話

ピアノとヴァイオリン

今日は、ピアノのレッスンでありがちなトラブルを避けるため、私が気をつけていることを書いてみたいと思います。世の中には星の数ほどの種類の教師と生徒がいて、そのケースも数えきれないほどあると思いますので、あくまで「私の場合」ですが、ご参考になれば。。。。

私は基本、生徒さんの親御さん、大人の生徒さんと「敬語」で話すようにしています。

以下状況説明
*といっても、私の生徒さんの大部分は日本人ではありません。なので会話はドイツ語、英語、たまに仏語で語学が違います。英語はご存知の通り、「あなた様」でも「あんた」でもYouなのですが、その他の言語には丁寧な表現である『Sie、やVous』親しい間柄の『Du、Tu』があるのですが、親御さんとは基本的に『敬称』を使います。生徒とは『親称』です。
(日本人の学生さんとはフツーに話します。もちろんタメ語ではないです。あくまでもフツー)

ざっくりわかりやすく言うと、異常にくだけない、ということです。

以前、日本の若いピアノの先生からお聞きしたことがあります。

初対面から「まるでお姉さんかお母さんに接されているような親御さんの態度や、「お友達のように話す大人の生徒さん」に違和感を感じた」ものの、「まあ、年上の人だから」「レッスンがスムーズにいけば」と自分におさめていたそうです。

しかし、タメ口で「先生、これはこういうふうにしてね〜」とか「あ〜、この日はダメなの、変えてね!」なんて具合に、いつの間にかすべてが相手のペースになってくる。やがて小さな事から我慢の範囲を超え、大きなストレスとなってしまったそうですが、時既に遅し。。。。こうなるともう、改善することは不可能です。だって、相手はそれで良いと思って数ヶ月過ごしてきたわけですから。

「お互いの距離感を正しく保つ」

これが長年にわたって、ピアノの師弟関係としてうまく行く方法だと思います。

「敬語」で話していても、表情や表現で、親しみは充分に伝わります。

これは趣味でも専門でも、ガチガチの本気組でも同じことです。生徒側も「この人に一生ついていく」とその場では思い込んでも、状況はどう変わっていくか誰にもわかりません。何もかもをさらけ出すのは考えものです。

ありがたいことに、実際、長年のお付き合いとなっている生徒さんや、その親御さんとは礼儀正しい、それでも親しい心地良い関係がきずかれています。これからもそうありたいと思っています。