昭和の時代と違い、今は「人と自分を比べることはやめよう」という考えが広がっています。
昔は「あの人に負けるな!」とか「誰よりも我慢する事が美徳!!」といった価値観が賞賛されましたが、現代ではこれらを全て受け入れることは問題視されます。
さらに「自分が我慢してきたからあなたも我慢しなさい」といった考え方も、「なに言ってんの?ないし!」と否定されるようになって、特に若い世代の負担が軽減されていると感じます。
この流れは日本だけでなく、世界的にも人々がより自由に生きられるようになっていると思います。
その背景には、「他人を尊重しよう」という考え方があると思います。
これは「年長者に敬意を払おう」とか「先輩に従おう」ということではなく、誰に対しても同様に尊重することが求められるようになってきているからです。年齢や地位に関係なく、相手を尊重するのです。
ムスメの周りの話を聞くと、本当に変わったな、と思います。
もちろん彼女のいるのはスペインで、ウィーンとはまたメンタリティがちょっと違う。それにしても、です。
「私はアルコールを飲まないの」といっても、だれも「え〜、飲もうよ!付き合い悪い!」なんて言って飲むことを強要したりしません。「へー、そうなんだ!」でおしまい。
他の友人はワインやカクテルを楽しみ、彼女はソフトドリンクで楽しく笑いながら時間を過ごします。それによって雰囲気が崩れたりもしない。(違う目的で近寄ってくる人は例外www)
みんなと過ごしている時、
「あ、私これから練習ね」と席を立っても、誰も「真面目〜」とちゃちゃをいれたりしません。
何をしにこの学校に来ているのかがそれぞれ明確です。練習をしないのをカッコつける、練習しなくても弾けのよ、みたいな無駄なパフォーマンスをしたりしません。あくまで自然体です。
自分のしたいようにする。それが他人に害を及ぼさない限りギャーギャー言わないのです。他人の行動を尊重しているこの傾向は素晴らしいと思います。
このような、他人を尊重する風潮が広がることで、個性ある人が増え、人々が自由に生きられるようになってきています。自分の価値観を押し付けずに、相手を尊重することが、良好な人間関係を築く上で不可欠な要素であることを、私たちは学び始めているのかもしれません。この流れがますます進展して、誰もが自分らしく生きられる、より豊かな社会になると素敵ですね。