オーストリア・ウィーンから、ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの感想など
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 2021年ニューイヤー コンサート
みなさん、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートをご覧になりましたか?
プログラムはこちら。
Twitterでも色々な国の人達が同時にこのコンサートを見ていて、とても嬉しく思いました。
ORFの報道はこちら。
国境を超えて、同じものを楽しめるというのはもう、ネット現代の醍醐味ですね。
コンサートは無観客でしたが、非常によく出来ていて、例年にはない、別の意味で最高のコンサートになったと思います。
個人的には休憩中に放映されたブルゲンランド州を舞台にした小映画、(多分日本は違う構成になっていたので違うものが放映されていたと思います)ドラマ風な演出と室内楽の演奏がとても気に入りました。
ヴァイオリンのクリストフとアデーラのハイドンのカルテットがとても素敵でした。これは去年のウィーンのテロの晩、オペラ座で帰宅できない観客のために、彼らが同じものを演奏したので有名です。2人はモーツァルテウムのオジム教授門下でマスターを卒業した同門下同士です。
ジプシー風の室内楽で活躍した女性は新団員ですが、ウィーンフィルが彼女を採用した意味がわかったような気がしました。ウィーンフィルの求めるものが見えた気がします。かなりアップで長い時間映されていたので親御さんも大満足だったことと思います。
バレエは衣装も美しく、楽しむことができました。リヒテンシュタイン城の内部はとても美しく、バレエにぴったり。ロースハウスでのダンスも個性的で魅力的でした。
感動的だったのが最後の世界各国から集まった拍手とブラボーです。
これにはジーンときました。
イタリア的情熱いっぱいのムーティの跡を継ぐのはバレンボイムで、来年の指揮者は彼だそうです。
ムーティのメッセージ、世界中の支配者、大統領、首相に向けて、「文化をより良い社会を形成するための主要な要素の一つと考えてください」
という言葉が深く心に残ります。
さて、オーストリアは1月2日から平日なので、本日からは通常業務です。
と言っても今はコロナ禍。
多くの人はホーム・オフィスなので自宅で過ごしています。
そして、もう日常すぎて忘れそうになりますが、オーストリアは18日までロックダウンです。
だから静かなのは当たり前なんですね。
大晦日は、地区によってはパーティ三昧で警察が出動したところもあったようですが、うちの周りは比較的平和でした。
パーティをしたいような人は、どこかに移動して行ったようです。
そういう人達はきっと「集まる」のでしょう。警察の方達は休みの暇もありません。ありがたいことです。
さて、2021年はこのコロナ禍、どう展開して行くのでしょうか?
ワクチンがみんなに回って、夏にはマスタークラスが順調に行われるでしょうか?演奏家にとって、本当の「日常」が戻ってきますように。。。。。