オーストリア ウィーンから あまりふれたくない楽器のお稽古とお金のおはなし

ピアノとヴァイオリン

オーストリア ウィーンから あまりふれたくない楽器のお稽古とお金のおはなし

先日、
「経済力がないので
子供にヴァイオリンを
続けさせるのは
無理なのかしら?」

(一部変更)

と悩む親御さんの
つぶやきを見つけて、

「ああ、あるなあ」
と、身につまされました。

結論

多分今の日本では
不可能だと思います。

その子が本当に
天才的に才能があって
飛び抜けて上手
であれば
どこからか救いの手が
来ることもあるかもしれませんが、

「人がうまいと思ってくれる、
その時まで」に、
お金がかかるのです。

相応に弾ける子は山ほどいます。

クラシックの正道を目指すのなら
避けて通れない、
経済力のおはなしです。

ピアノであれば、
ピアノを購入することは
当たり前

それを入れて、
数時間練習できるような
マンションや家に住んでいることも
当たり前

ヴァイオリンであれば
(日本なら)
分数ヴァイオリン+弓の購入
フルサイズになれば
その値段は
ピアノがポンと買えるくらい。
それに弓も必要。

これに加えて、
それなりの音大教授に
師事
すると、
レッスン料
街のお教室を
はるかに超えるし、
当時の様子はこちらをどうぞ)

地方に住んでいる場合は、
毎週の交通費もバカになりません。

いっときの
クラウドファンディングで
賄えるようなものではなく、

継続的に、
なんとなく成功するまで
お金を出し続けなければ
ならない
、のが現実です。

うちはたまたま
ウィーンに住んで
娘のヴァイオリンに
日本に住むような出費は
しないで済みましたが、
(楽器はすべて借り物だし
音大の授業料は激安)

それでも
「普通の欧州人だったら
払わないだろうな」

というところに
かなり出費してきました。

教育費に出費しなければ
多分、小さなアパートは
買えていた
と思います。

まあ、それは良いとして
この、出費しようと思えば
ありえない額をぽ〜んと
出せる人がかなりの数いる
この世界、

私の学んだことは、
唯一
「人と比べない」
「人を見ない」

です。

目指す教授を追いかけて
毎回、世界中を飛べる

どんなコンクールでも全て受けられる
(ホテル代、飛行機代、等で
20万円くらいはかかる)

クラシックを学ぶ人で
財力のある人は
たくさんいます。

しかしながら、
今は音楽の道も多様化しています。

日本のTV界をみてみると、
ピアノやヴァイオリン
といっても、
クラシックだけが中心の世界でも
ない
ようです。

何も有名な国際コンクールで
優勝しなくても
それなりに
演奏家として
活躍するチャンスが
ありそうな気がします。

きっと新しい世代の人たちは
自分たちのやり方で
新しい道を
切り開いていくかもしれません。

自分たちのやれる範囲
楽しく、誇りを持って
演奏して行けたら、

そしてそれが仕事になれば
素晴らしいですね。

親はあまり思いつめず、
できる範囲
サポートすれば良いと思います。