大人のピアノは特に呼吸を意識して毎日の練習を行うとばっちり、というおはなし

ピアノとヴァイオリン

さて、実を言えば大人も子供もなく、プロだろうがアマチュアだろうが、演奏における呼吸はめちゃめちゃ大切なのですが、今日は大人のピアノ、にフォーカスして書いてみたいと思います。

私は大人の生徒さんとレッスンするのがとても好きです。

なぜかといえば「自分で決めたピアノ」なのでやる気満々、モチベーションが非常に高いため「打ては響く」ではないですが、本当に楽しいのです。

そして、大人の初心者さんからは、こちらも学ぶ事がとても多いので、非常に勉強にもなります。

さてさて、そのひとつが演奏中の呼吸です。

大人の方はレッスン中にとても緊張しています。「忙しくて今週は全然さらえなかった、」なんて後めたさが、自然と身体を固くします。

そこで私がいつもお願いするのは、

「練習時間が取れなかったことについて、お願いだから悪かったとか、ネガティヴに思わないで!」と言うことです。

だって、大人なんだもの。子供みたいに暇ではありません。だって働いたり、子供の世話をしたり、しなければいけないんだもの。

それでも自分の為に時間を使って、お金を払って、週に1回でもレッスンに足を運ぶ。これだけでもう、充分素晴らしいことだとお伝えします。

で、私にとって、大人の趣味のピアノの目的は、第一に楽しいこと、そしてリラックスできること、それによって幸福感を味わってもらうことなのです。

そこで役に立つのが、この呼吸なのです。

まずは、練習していようがしまいが、落ち着いてもらいます。(凄い練習をしてきた人は、成果を見せようと、すっごく構えてこれまた固くなっちゃう)

両肩を耳につけるように持ち上げて、脱力、でもいいし、両手を翼のように前の上の方にもちあげて、ピアノの蓋にゆっくりと降ろすような動作でも構いません。

そして、曲にもよるけれど「吸って〜」「吐いて〜」をタイミングを見ながら、一緒に試してもらうのです。

これは本当に効果的です。

ある生徒さんが、「ここに来ると(うちのレッスン)なんかヨガみたいに心が落ち着くのよ」と言ったのですが、まさにそんな感じです。

あまりに間違えを恐れるため、呼吸をしないで楽譜を穴が開くように見つめて弾くと、キレます。ある女性の生徒さんは、フレーズの途中で、突然「ぎゃ〜!!!」なんて爆発して、どびっくり。その時は2人で大笑いしたのですが、過度な身体の緊張は、よくないと言うことの一例です。

せっかく勇気を出して始めた大人のピアノ。
ゆっくり呼吸をして、ヨガのように楽しみましょう!