ピアノ・ヴァイオリン、本気組の練習時間について 私見です

ピアノとヴァイオリン

よく質問されるのがこの「練習時間」についてです。
そしてアルアルですが「本気組」のご両親が、それとなく探るのが、同年代の子供の毎日の練習時間。
「一日に何時間くらいさらうの?」

最低何時間、なんて当然わかっていても、他所の子が気になるのは普通のことです。

さて、日本の場合は知りませんが、私の見てきた限り、こちらでは「本気でやるなら」レッスンは始めた時から最低でも週に2回、毎日の練習時間は、最低でも2時間半以上、学校のない時はその倍、という感じです。

もちろん、その倍さらう子供も普通にいます。ソ連時代のヴェンゲーロフやレーピンはそれ以上だったでしょう。そしてレッスンはほぼ毎日の時も多く。。。。

1日4時間と聞くと、素人さんはどびっくりすると思いますが、もちろんぶっ通しで4時間練習するわけではありません。そんなことしたら腕や手、身体を壊します。朝・午前中・昼・午後・夕方・夜で分けたら、4時間なんて、結構あっという間、そんなものです。(学校にいる時間や通学時間が日本とは違うので比べられません)

しかしこの練習も、正しい指導ができる指導者の元で学ぶ、というのが条件です。

それがない場合は、7時間練習しても、断言して上手くなりません。それがあっての練習時間です。

自分のムスメを例に挙げますご、まあ、彼女が指導を受けた教授は、殆どが素晴らしい教授だったのですが、それでも失敗例はあって、意味のない人(すみませんけど居る、事実)に習っていた時期は7時間さらっても、暗譜や譜読みが早く終わる程度で、「実際の上達」は無かった気がします。

さて、話を戻しますと、器用で要領の良い子でも1日最低2時間半、週末はその倍、これが基準だと思います。これだったらどこかの音大には入れるでしょう。しかしながら、本物の演奏家や音大の指導者になろうと思ったら、内容第一です。何時間さらったか、なんて考える暇もなく、きっとあっという間に時間が過ぎていくことでしょう。

これが、「本気組」と「趣味のお稽古」との大きな違いです。

その曲が好きだろうが嫌いだろうが、気分が乗ろうが乗らなくても、弾かなければ、練習しなければいけないのです。それが、仕事にするという事です。

しかし子供の時に頑張ると、後々に良いことが待っています。

「練習時間」は貯金と一緒です。若い頃にかなりのところまで持っていくと(特にヴァイオリン)大人になってちょっと練習をサボっても、ちょっとやそっとでは口座がマイナスになることはありません。

でも調子に乗ってサボり続けると、あっ!、という間に借金地獄で闇金生活から抜けられなくなるので、限度問題ですが。

好きな事を仕事にして生きていくためには、大きすぎる投資と考えるか、その為だったら楽しく頑張れるか、その人次第かもしれません。