ピアノのレッスン 忘れてやらなかったわけじゃないの〜、が子供に通じない時と、子供のこだわりの件

ピアノとヴァイオリン

小さい子を教えるときに、気をつけなければいけないことのひとつに「子供のこだわり」があります。それを今日のレッスンで思い出したので書いてみます。

レッスンをはじめて数回目のちびっこ、男の子。レッスンの途中で、私をまっすぐに見つめ、「今日、これの練習をまだしてないよ・・・・忘れてるね」、と両手を真前に広げて私に言う。

「おおおおお〜〜〜〜〜、指番号の確認かい!」

私は、初めのレッスンの日に指番号を教えて、両手を広げさせ、私が「3の指!」と叫んだら、ちびっこが真前に広げた両手の中指をパタパタさせて、「2の指!」と言ったら人差し指をパタパタさせる、という遊び(?)をやって覚えさせるのですが、それを楽しみにしている子は結構いるらしく、「もう出来てるから必要ないじゃん!」と思い、はしょると、多くの確率で子供はがっかりします。ああ、忘れてた〜〜。

「もう、君は完璧に覚えてるからこのゲームは必要ないと思うんだけれど、やる?」というと首をブンブン縦にふる。しょうがないので、「左3!右1!」と難易度を上げると、「ええええ〜〜〜〜〜っ」という感じで一瞬パニックになるのですが、やっぱり子供。ちびっこは反射神経が半端ないので、これまたすぐに出来るようになるので立派なものです。

あと、綺麗なメロディーだけれど、「ああ、この子にはちょっと早いかね」と思って「じゃあこの曲は、こっちの曲が終わってから挑戦しよう。秋にははじめられるよ」というと、ちょっとがっかりした顔をしていたのだけれど、楽譜とコピーセットの中にまだそのコピーが入っていたので、ひょっとして?、と思って「これ、たまに練習してるの?」と聞くと、首を縦にブンブン。「この曲、好きなの?」と聞くとまた首ブンブン。「ちょっとやってみたい〜?」と言って弾かせると、出来てなかったところがあっさりできてたりする。
好きだから、うちで練習してたんだね、と思うといじらしいです。

私の生徒さんは99%外人なので、素直に自分の言いたいことを言う子が殆どですが、こうやって密かにやってる子供もいます。様子をみながら丁寧にレッスンしてかないとね。
先の男の子みたいに、もう出来てるから、はしょっちゃおう、と思うのもアウトで、ちびっこからダメ出しが出ちゃうのでした。