お金がないと音楽家にはなれない?お金がありすぎて苦労する親と、とお金を活用して子供を成功させる親のお話

ピアノとヴァイオリン

結論から先に言うと「お金があるかどうか」は大した問題ではなく、結局はその人(親)が子供をどうやって教育してきたか、どういう環境を与えてきたか、が大切なんだなあ、と実感したお話です。

ある欧州国のお金持ちのお父様が嘆いていました。
息子さんにピアノをやらせても、ヴァイオリンをやらせても、バレエをやらせても長続きしない。学校もどこに行っても問題が起きて転校を繰り返す。「これだけ全て与えているのに」ということでした。結果、この男子は大学に入学するも長続きせず、現在無職ですが、お金持ちなので一生苦労しないで生活することができるでしょう。

一方、ある中近東のお金持ちのお母様は、お嬢さんにヴァイオリンを学ばさせ、プライベートジェットでレッスンに通い、高価なヴァイオリンも買い、有名なオケも買って演奏させ、お嬢さんはスクスクと楽しく成長し、幸せに暮らしています。

この両者の違い、本当にすごいです。
上記の男性の親御さんの家庭は、下流層を見下すような事を平気で行えるようなご家庭でした。日本人の私には非常に丁寧で、親切でしたが、なんかちょっと怖い感じだなあ、と私は思っていました。

一方、中近東のお金持ちのお母様はいつもニコニコして、お嬢さんにも、全ての人に非常に丁寧で優しい。全然ガツガツしていないことが印象的でした。ステージママ特有の「自分の娘が何よりも一番!」なんてエゴは全く感じられず、何か不都合が起きても、教授に対し「そんな事、全然お気になさらないでください、プロフェッサー」とニコニコしていて、もうこんな親御さんだったら、教授もハッピー、という感じです。私も大好きな女性です。

この世界、ヨーロッパでも演奏家をやっていれば、お金はあった方が断然「得」で「楽」です。
CDを出すにしても、まともなレーベルからだったら、かなりのお金がかかりますが、お金があればポーンと出せます。ない人は、スポンサーや助成金を出してくれる機関を探すのに大変苦労をするのです。

しかししかし、お金もなんとやらも「使う人次第」なのです。あればいい、というものでもないようです。