ピアノのレッスン 私を悩ます 離鍵のめちゃくちゃに遅い生徒たちと4と5の指を使わないで弾いちゃう強者たち

ピアノとヴァイオリン

私の中のめちゃめちゃ、アルアルなのですが、趣味で、ほぼ自己流でピアノを弾いて来た人、残念ながらきちんとしたプロフェッショナルのピアノの先生に習ってこなかった人、の共通点がこれです。そのナンバーワンは、

離鍵が遅い。。。。。

具体的にどんな感じかと言いますと、ド・レ・ミ・ファ、と弾いた後、ドもレもミも全部、なんとなく鍵盤の上に指が残っているのです。酷いのになると、押しっぱなし。これはもう、本当にどうしてこうなんだろうと思います。指摘してみると、本人、全くこれを意識しないで、悪い癖となって身についているのです。どうして今までの指導者は何も言わなかったのよと思います。

これ、なおすのが本当に大変です。
まず初めに、「なおそう!」と本人が自覚しなければ、まずなおりません。多くの大人は、私がかなりはっきり表現しないと、なおそうとしません。これが日本人の生徒さんだったら、せめてポーズだけでも、直そうという姿を見せてくれますが、ここは外国。かなりダイレクトに反応してくれます。例えば、「え〜、そんな簡単になおらない」「別に良いじゃん〜、趣味なんだから見逃して〜」みたいな感じです。

で、私がまた恒例の、「はい、きちんと習いたくないのであれば、他所に行ってくださいませ。もう教えません。」とはっきり告げると、考えをあらためてくれるのですが…。もう、お約束みたいなものです。

私が若い頃、弾いた後の指を鍵盤上でこねくり回す、「弾いた後の音を大切にする」イメージが流行った(?)事があったのですが、こちらに来てやっていたら、ロシア人の教授にマスタークラスで、「何やってんの?弾いちゃった音はもう、ないんだよ!バカみたいだからやめなさい」と言われ、めちゃめちゃ恥ずかしくなったことを思いましますが、これはそれ以前のレベルのお話です。

大人の生徒さんに断然多いのですが、「お願い、その指のお仕事は終わったの!さっさとどけて!!!」と口を酸っぱくして行っても無駄なことが多いので、もう、諦めてノンレガートの曲をやらせる感じになります。かなり曲が進んでしまった学生さんはもう、心は折れるわ、やる気がそげちゃうわで大変なので、カンパネラみたいな小綺麗なエチュードでダマしながらレッスンをすすめるしかてがありません。ちょっとだけ子供の頃にピアノを習って、後は自己流で、好きな曲ばっかり、適当に弾いてきた人に断然多い欠点です。

それと自己流で好きにやってきた人の欠点でこれまた多いのが、4と5の指をほとんど使わない!ってやつです。
これは、日本人だったら難しいと思うのですが、なんせ、こちらの人は、子供でも私より巨大な手をしているので、ヘタをするとサーカスみたいですが、可能です。これも多い。すっかり怠け者になった、というより使われる機会のなかった4の指と5の指を使う、というのも大人になってからはトレーニングが大変です。

だから、自己流は時間の無駄。ちゃんと先生に習いましょう、ということと、先生に言われたことはなおしましょう、いや、直す努力をしましょう、ということです。結局遠回りになっちゃって時間とお金がもったえないです。