ピアノやヴァイオリン 趣味の生徒さんとの向き合い方、私の場合

ピアノとヴァイオリン

毎日不安な状態が続いていますが、世界平和を祈りつつ、今日のお題に挑戦してみたいと思います。

さて、あなたにとって「良い先生」とはどんな人ですか?

私が何かを習うのであれば、私の要求にあったレッスンを提供してくれる先生が、私にとって良い先生です。そして、私もそうありたいといつも思っています。

で、今日は「趣味でピアノを習いたい生徒にとっての理想の先生は?」という事で書いてみます。

多くの親御さん(又は本人)は初めての顔合わせの時に、「将来ピアノ楽しく弾けるようになったら良いな、と思っています」と言います。

ヴァイオリンだと「将来、他の楽器と合わせたりオーケストラで楽しく弾きたいです」なんておっしゃいます。

しかしながら「楽しくピアノを弾ける」ようになったり、「弦楽器で合奏できるレベルになる」ためには、現実は、かなりの練習量が必要だ、という事を、多くの人は知りません。

「別にピアニストになりたい(したい)訳じゃないので!!!」という人が多いですが、

「安心せしてください。ちょっとやそっとじゃなれませんから!」とお答えして、安心していただいています。

で、何が言いたいかというと、多くの趣味の人たちは結構「簡単に楽しく弾けるようになるだろう=そうしたら楽しくなる」と思っているのです。

彼らの求めることのナンバーワンは「将来」楽しめるように弾けることです。

では、それを提供してみましょう。
せっかくピアノをやってみたいな、と思っているのですからそのチャンスを広げるお手伝いをしたいです。お相手が子供でも大人でも、基本同じです。

まずは、その人の好みをよく聞き、ぴったりくる素敵なちいさな曲を用意する。そして弾けるようになるまで、手短に、しかし端的に指導するのです。

実力がまだ到達していなくても、本人が好きなのであれば、モーツァルトの綺麗なメロディーのソナタの2楽章をやってみるとか、色々選曲はあります。

そしてその人にとって難しそうな箇所を一緒に見つけ、解決すべく部分練習を、その場で一緒にやり、出来るまで持っていき、成功を体験してもらうことはとても大切です。それが練習する喜びを生み、自分でも家で練習するようになるのです。

基本、趣味の人に「これを絶対にやってきてください」とか「1日に何分練習しなければいけません」など、私は絶対に言いません。「やりたければどうぞ、その分上達はしますよ」とはいいます。子供でも同じです。

レッスン中に短い部分練習での成功体験をすると、誰でも家でも試してみたくなるものです。「ほら、この部分練習にかかった時間みてみて、6分だけよ」というと尚よいです。

プロフェッショナルにやる人ならば、全ての弾けないフレーズを、6種以上のリズム練習で数時間、なんて当たり前ですが、こちらは趣味なのでそんなの要らないのです。

ケースバイケース、楽しく、長く、そしてやめずに、楽しんで学んでもらうことが私の望みです。このようなやり方だったら「将来」だけではなく「今」すぐに楽しくピアノを弾ける毎日となるのです。

「将来」は「もっと楽しく」、「もっと上手に」弾けるようになることが理想ですね。