はい、その通りでございます。
昭和の時代は「亭主元気で留守がいい」なんてCMが流行りましたが、私はお金を運んでくれるような亭主はいないのですが、ヴァイオリンをやっているムスメだけではなく、音楽と全く関係のない仕事につく息子に関しても、「少し離れたところで、元気で幸せにやってくれれば、私はそれで大満足!」だと最近つくづく思います。
ムスメは幸いなことに、良い人達に囲まれてしあわせな人生を送っていますが(本人はどう思ってるか知らないが)やっぱり付きっきりで、例えばちょっと大切な場面などでは演奏を聴いていれば、かなりドキドキするし、離れたところで無事に本番を終え、後から電話で「すごく良かったよ〜、みんな喜んでくれた!」なんて報告を聞くのが一番です。
話はずれますが、ヴァイオリンは特に、自分の娘の演奏でなくてもバッハのフーガやカプリスなんてじっと聞くことが出来ません。現役を過ぎたような年齢の人の演奏ならそれほどでもないですが、若い人たちが上に述べたような、もろにコンクールや試験の課題になるような曲を弾いているのを聞くと、こっちが緊張して気分が悪くなります。どんなに上手な人が弾いても同じです。特にバッハなんてもう、平常心では絶対に聴けません。「ああ、ここで絶対音程狂うな」とか「つっかえるかもなあ」と思う気持ちが先立ってしまうのです。
ムスメの演奏を見ていて「ああ、楽しそうに弾いてるな」と思っても、「何かやらかすかもしれない」とか「ピアノがなんかやるかもしれない」等、もう頭の中はパニックです。そういう親御さんは、大多数だと思います。音楽を全く知らない親御さんの方がまだ平常心を保てるかもしれません。
で、何がいいたいかというと「スープの冷めない距離」(これも古いCM!)で「幸せにいてほしい」というのが私の一番安心できる状態なんだろうな、ということです。いっつも後を追いかけて、世話をしたいタイプの親御さんも多いと思いますが、私はもう、そんな状態が続いたら身体が持ちません。
数年前からムスメは全てのことを自分でやるのですが、まあこれが親離れ、子離れとなっているのかな、とも思います。いつまで経っても親は子供が心配という状況は変わりませんけどね。