音楽家への扱い ひどい雇い主もいるときはあるさ、さっさと忘れよう、というお話

ピアノ塾

ある音大生から電話がありました。
彼はこちらの音大生。あるウィーンの小さな財団から楽器を借りています。そしてその財団の中のカルテットで演奏しています。そこで楽器を借りているので(保険料は自己負担)演奏の依頼がくると、断ることができません。いつものように寄せ集めの室内楽仲間数人で出かけたそうです。その財団の関係者のじいさんのお誕生日パーティだそう。

行ってみると、なんか粗末な部屋の端っこに通されて、楽器を開く場所もキツキツで居心地が悪い。もちろん、お水も何も用意されていない状態だったそうです。

彼がキレたのは、その主催者の彼ら(音楽家)に対する態度です。まるで給仕や後片付けの人達に対するような(それでもそんな態度をしたらいけない!)乱暴で不親切でぶっきらぼうな命令調の指示で、最高に悲しく、惨めな気持ちで演奏し、演奏したら、「ハイ、さっさと帰って、邪魔邪魔!」みたいな扱いだったそうです。

お客さんはそれなりに拍手もしたようですが、特にねぎらいの声もなし、ほとんど無視の状態、クラシックに興味のない人たちのBGM、といった感じだったそうです。

ギャラはもちろん約束しただけ支払われるのですが、最高にいやな気分だったそうです。「僕は、今後、こんな気持ちでいつも仕事をするのか」と思ったら落ちた、と言って私に電話をかけてきました。

あーあ、わかります。
うちのも昔、同じようなところに駆り出されて弾いたことがありますが、最高に気分を害していました。解決策、楽器を借りていても、そういう所には2度と行かないことです。担当教授から財団に言ってもらうのも手です。そんなコンサートに借り出すような財団は大した財団でもないので、たいした楽器でないのなら返すことです。価値はありません。(実際にそれで返却する学生は結構いる)

まともな主催者ならば、きちんとした楽屋を用意して、飲み物、食事もきちんと出ます。ギャラもそれなりです。悲しい気持ちはとても理解できますが、次回からははっきり断る勇気を持ちましょう。そしてイヤな人たちのことは綺麗さっぱり忘れてしまいましょう!