これは、2021年に書いたものなのですが、かなり状況も変わっているので書き直してみたいと思います。
ウィーンに留学したら、月にいくらくらいかかるのでしょうか?というテーマで以前書いたことがありますので、興味のある方はそちらもご覧になってください。(こちらも情報が古くなっているので後で書き換えます)
オーストリア・ウィーン留学 生活費などいくらくらいかかる?
ドイツやオーストリアに留学を希望なさる人たちが、声をそろえておっしゃることは、「日本の音楽大学は高額なので、留学した方がずっと安いと思います!」です。
確かに授業料だけを比べてみると、かなり安いです。
うちの娘みたいにオーストリア国籍の人間は授業料は免除で登録料しか支払わないし、その値段たるや半年で2500円くらい。本来ならばワンレッスン、200ユーロの教授のレッスンを、ただで受けられる、これはかなりお得です。認めます。(注 日本国籍の学生は10万円くらいはかかります!!!)
オーストリアの音楽大学の授業料に興味のある方はこちらをみてください。(こちらも当時のもので古いですが)
授業料は日本に比べると安くても、こちらで生活をしなければならないので、月にある程度の仕送りが必要となります。そうすると、日本の音楽大学の授業料とトントンになるのではないでしょうか?
しかし地方から都会の音楽大学に出てくる場合を考えると、確かに留学した方が安くなるというのは頷けます。
私はもう、長く日本に住んでいないので日本の事情を全くというほど知らないのですが、ウィーンの物価は特に安いとも思えません。日本には安くて美味しいものや、安くて可愛い洋服や素敵な商品がたくさんあります。住んでいるとわからないですが、外国に住んで初めて日本のありがたみを知るものです。
日本のコンビニみたいに、一人暮らしにぴったりのサイズのお弁当があるわけじゃないし、テイクアウトしてもなんでも、どど〜んと出てくる感じです。だから住んでみるとそんなに「お得感」はないものです。
それにご存じのコロナ禍、ロシア・ウクライナ戦争。これらによりここ1年の物価はバカ上がりしています。家賃・光熱費・生活用品や食費、全てが驚くほど上がっています。数年前とは全然事情が違います。アパートにしたって、例えば女の子が安全に住もうと思ったら、寮以外では私の感覚では800ユーロは出したいところです。
結論、私見ですが、日本で音大にいく経済力がないので、こちらに来る、というのは、もう、ちょっと違うと思います。
全てが安いわけではありません。だって、ここに住んで家賃なども払わなければいけないのです。しかも、語学ができないというハンディもある。せっかく留学したのに、アルバイト三昧、というのはあまりお勧めしたくありません。勉強が目的でなく、移住が目的なら別です。移住だけが目的ならば、他にも選択技はありそうですが。
こう言ってはなんなんですが、日本でお子さんを音楽大学に進学させられるようなご家庭は、例外なく裕福です。日本で音楽大学に行けるけれど、こちらで勉強してみたい、そのくらい余裕がある方が良いと思います。「お金がないから留学する」の時代は、このコロナ禍や戦争による不景気を見ると、終わった気がします。お金、かかりますよ。。。。。