*お天気の良い火曜日のウィーン市庁舎*
今日のお題は、そのものズバリです。
「○○って最低。近くにいるのに挨拶しないで無視するのよ!」
「まったく、バカにしてるったらありゃしない!」
これ、たまに聞く言葉です。主に女性からが多いです。
「本当に無視されたの?思い違いじゃない?」と聞くと、
「違う、絶対に。いっつもそうなのよ!」との答え。
ふーん、それはかなり雰囲気が悪くなるわね、と思います。これが同じ職場や学校などでいつも顔を合わせなければいけない場合、その場に行くのも嫌になると思います。で、私がそういう場面にあったらどうするか?
どうすると思います?
私なら大きな声で、こちらから挨拶します。
それでも無視する相手は「敵」です(笑、うそ)
でも、ひょっとしたら聞こえていないのかもしれない。
その場合は、
「○○さん、こんにちは!」と今度は名前をつけて言います。
これで無視するようだったら、これは鉄板で敵認定となりますが(笑)こんなことは、貴女がその人のご主人を奪った、とかでなければ、本当に起きません。大抵は恥ずかしそうに、でも向こうもきちんと挨拶をしてくれます。
「私に対して敵意があると思ったけど、違ったのね」という場合が多いです。身に覚えもないのに無視される場合は、試してみると良いと思います。
「自分から挨拶したら負け」という気持ちを持つ人は驚くほど多いです。初めに書いた女性の例をあげると「向こうが無視をしている」というけれど、自分だって挨拶をしないわけですから、同罪です。向こうだって同じことを思っているかもしれません。
「バカにされてるわ!」と。
「相手が先に挨拶してくるべき」という、わけのわからないプライドがあるからこじれるのです。それを捨てて、自分から元気に挨拶したら、向こうはきっとぶっ飛びます。
私は意地悪なので、その表情を見るのが結構好きです。単純に挨拶のできない人ってオーストリア人にも時々います。そういう時に私は大きな声で、明るく名指しで挨拶します。
それと、この歳になると私はもう、嫌いな人を絶対にそばに置きません。だからそのような場面になることは稀なのですが、それでも偶然そうなってしまった場合、挨拶はします。なぜならそれは常識であって、それを破った場合は周りの人にも悪い空気を与えるからです。
挨拶はするけれど、それ以上は関係を広げない。それは自分を被害から守る為なので徹底しますが、挨拶はするものだと思っています。猫だって手の甲を差し出せば、寄ってきて挨拶します。
たかが挨拶、されど挨拶、変なプライドは捨てて、サラッとできたら、ひょっとしたら楽しい人間関係が始まるかもしれません。