欧州、子供の国際コンクールに参加してみたら楽しくて子供のモチベーションもあがるかも、のおはなし

ピアノとヴァイオリン

先日クラブハウスでも触れたのですが、海外には子供が受けられる手軽な楽器の国際コンクールがたくさんあります。もちろん今はコロナ禍なので通常のようにはいきませんが、欧州はコロナ回復の兆しがあるので、来年の夏あたりを目標に、ちょっと計画を立ててみたらいかがでしょう?楽しいかも。

以下、私の経験による私見です。色々な考えがあるでしょうが、あくまでも私の意見なのでよろしくお願いします。

ここで述べるのは、そんなに難しくない国際コンクール、子供編です。ヴァイオリンでいえば、今やハイ・レベルのシュポア国際、イル・ピッコロ・マジコ国際、メニューイン国際、ポスタッキーニ国際、クロスターシェーンタール国際等々は該当しません。(ちょっとはダブるところもあるかも、ですが)

そんなにハードルの高くない子供のための国際コンクールに参加する利点はたくさんあります。

まずは、日本のコンクールのように知っている人が周りにいないので、親子共にのびのびと参加できる。戦争のような暗い雰囲気があまりない。日本の子供達は真面目なので、専門で頑張っていなくても、ある程度指が回るので、受賞しやすい。(これは大人になると逆の効果にな場合が多いのだけど…)受賞者コンサートでの暖かい観客にたくさんの拍手、子供のやる気倍増。「外国で国際コンクールで受賞した」というだけで、大抵の日本人は驚いて絶賛してくれるので気持ちがいい!夏のイタリアなど雰囲気も良いので、バカンスも観光も一緒に楽しめる、などなど、数え上げたらキリがありません。

さて、以下詳細です。

初めて国際コンクールに挑戦する場合は、Googleで検索して、できるだけ第一ラウンドしかないものを選びましょう。なぜなら、その方が簡単だから。2次、ファイナル、とあるものは難しいです。

コンクールのウェブサイトを見ると、アーカイブがあって、入賞者が複数出ているかどうかもチェックできるので、複数出ているものを選ぶと良いと思います。
せっかく海外まで来るので、入賞を目指しましょう。

まずはレパートリー選びです。
大抵は自由曲なので、選曲は入賞の是非を左右する、といっても過言ではありません。私が見ていても「なんでまたこの曲を選んだんだろう?もったえない!」と感じることはよくあります。私が以前、諸教授から受けたアドヴァイスをまとめてみると以下の通りです。

1. 前々から弾いていて、すでに何回か人前で演奏した曲
2. インパクトの強い曲
3. ピアノ伴奏のついたもの(ヴァイオリンやフルートなどの楽器の場合)
4. 演奏時間は規定時間よりちょっと短いもの

1 .なんといっても長くやっていて失敗の少なそうな曲が無難です。もうこの曲飽きたからイヤ、という場合もあると思いますが、確実に取りたいのなら少しでも多く舞台の上で演奏したものがオススメです。

2.インパクトの強い曲、とは素人の観客が「おおおー、すごい!」と“演奏の上手い下手ではなく“曲だけで感激してくれるもの。子供のヴァイオリンならば、例えばサラサーテのツィゴイネルワイゼンとかサン・サーンスのロンド・カプリチオーゾ。ハバネラとか「おお〜、どどーん!!!」てな曲です。あまり上手くない場合(音程の取れていないレベル)バッハの無伴奏やモーツァルトなどはマイナスな気がします。

3 .ピアノ伴奏はあった方が良いです、よほど上手くない場合、ちょっと残念に響きます。現地の伴奏者は子供のものであれば大抵上手に合わせてくれます。親伴奏はプロでない限り現地の人に頼んだ方が無難かも。

4 . 12分〜16分などの指定時間の幅がある場合、短い方が得な気がします。審査員は誰も長々と聴きたいとは思っていません。長い方が得点が高いと勘違いしている人は多いですが、逆効果です。「短く上手く」が「長く下手」を確実に超えます。

さて、次回は宿泊するところなどについて書きます〜。