ずぶずぶにハマる、大人から始めるピアノ 私のお試しレッスンの様子

ピアノ塾

いつものように、私のところにレッスンのお願いがありました。

来年小学校にあがるお嬢ちゃんで、ピアノを習いたいと言っている、どんな様子か「お試しレッスン」にうかがっても良いかしら?はいはい、喜んで!どうぞ、みたいな感じです。
フランス人の母子さん。ドイツ語でのレッスンがOK。フランス語はカタコトでピアノを教えるくらいなら大丈夫です。

「ハイ、お名前は?おいくつ?よ〜し、やってみようか!」

まずは指番号から教えます。

「内側から1・2・3・4・5なの。じゃあね、私がいう指をバタバタ動かしてみて!行くよ!さあっ、1、2、4!」

私も両手を前に広げて一緒に指をバタバタやります。
お母さんも一緒にやってもらいます。

初めはゆっくり、だんだん早くしていきます。初めのうちは問題なくできるのですが、超絶早くやると追いつけなくなって、大笑いで転げ回ることになります。

ある程度訓練して覚え込んだら次は、「ド」の場所を覚えます。

こちらではドレミはドイツ語でCDEなのですが、歌うことも目的なので、初めはフランス語・イタリア語である「ドレミファソラシド」を覚えてもらいます。どんな国の人に対しても同じ方式でやります。

誰でもやる方式、まずは黒鍵の2つグループと3つグループを1と5の指で押さえさせ、2つグループの1の指のあるところが「ド」。

「よし、じゃあ右手の2の指でこの鍵盤にある全ての『ド』を弾いてみてくれる?」
真ん中のドを中心に全ての『ド』を覚えたらひと仕事終わりです。

そこから「ド・レ・ミ」を一気に教えます。
まず、歌ってもらう。どんな音痴でもドレミくらいはなんとか歌ってくれます。

「じゃあね、次は『ド』を2の指で弾いてみてくれる?」
できたら、「すごい〜ブラボー!」
「次は『ミ』、行ってみようか」
できたらコレまた、「エクセレント!」とか褒める。

で、どんどん早くしていきます。
「ハイ、『ド』、次は『レ』次は、『ミ』だと思ったら大間違い、もういっかい『ド』!!!」

これで1回目のレッスンでどんな人でもドレミの名前も場所も完璧に覚えます。
次回は「ド・シ・ラ」
その次は「ド・レ・ミ・ファ・ソ」
大譜表を使って読譜もやります。

これだけだと退屈なので、小さい子にはギロックの「海の霧」を弾かせます。
初めは楽譜から離れて、指の形、置き方に重点を入れて指導します。
黒鍵の幻想的な重音の響きに、ピアノを知らない子供でも、大抵は大感激します。
ペダルは初めは私が踏みます。
普通の頭の子供なら、1ページは軽く覚えてしまいます。
(今まで、これで心が動かない子はいませんでした)

出来そうな子や大人には初めのレッスンでギロックの「サラバンド」の冒頭右手だけを指導します。その時に2の指の打鍵の仕方、力を抜くこと、などのテクニックを指導します。
ある程度できたら、私が左手をつける。
そうすると、コレまた大抵みんなその美しい響きに涙して(うそ)感激します。

(様子を見て、リズムや他のこともやりますが、1回目のレッスンのコツは、子供がもっとやりたいな、と思っているところで切り上げることです。できる子だと思って欲を出し、ガツガツ教えてしまうとお腹いっぱい状態になってかえって拒否反応が出てしまいます)

お母さん、子供と一緒に指番号の練習も一緒にやっていたのですが、レッスンが終わったときに、「私、ピアノ始めたいです!!!一緒にやります〜〜!」と目を輝かせ、子供の方はちょっとドン引き状態。
「私のために来たんじゃなかったの?」って感じです。

以来、お母さんは即ピアノを購入、レッスン時間は1時間ぎっしりで真面目に練習しています。こんなに楽しいことはないそうです。
実際、大人から始める人は身体も指もガチンガチンに硬いので(人生で使ったことのない動きをするから)大変なのですが、楽しむという気持ちはどんな困難をも乗り越える強さがあります。メッキめきに上達しています。

大人がやろうと思って始めると、その効果は絶大です。
パワーに圧倒されます。
大人が本気を出すと、すごいです!!!

*なお、私の「お試しレッスン」は有料です。
オーストリアでは無言の了解で、「お試しレッスンは無料」という雰囲気があるのですが、うちの場合はゼロの状態でうちに来ても、かなりの知識を頭に入れて帰るので、そうしています*