写真はウィーンのリンクを通る路面電車から写したもので、中央に見えるのはウィーンの目玉、シュテファン大聖堂の塔です。この塔はとても高いので、ウィーンのあちらこちらから見ることができるのです。
さて、本題です。
私が最近のレッスンで頻繁に取り入れているトレーニング。
習いたての人でも、あっという間に指がピアノに慣れて弾けるようになるので、ちょっとご紹介してみたいと思います。
まずは、2本指から。
黒鍵のCis Disに右手の2と3の指を乗せてもらいます。私も同様にします。そして私がやることを全て、そのまんま、真似っこして追いかけてもらうのです。例えばCis Disを同時に、タ・タ・ター、と私が弾いたら、生徒にも同じことをやってもらう。
その時に、いろんな変化をつけて繰り返します。レガートにしたり、ノンレガートにしたり、スタッカートにしたり、マルカートにしたり、単音でリズムにも沢山の変化をもたせ、あらんかぎりのヴァリエーションを作ります。手首の使い方、腕の使い方、全て完璧に真似をしてもらうのです。
これができたら、左手、左もできたら両手で、次はFis Gis Aisの上に右手なら2・3・4の指を置いて、できる限りのヴァリエーションで自分のひく、真似をさせる、を繰り返すのです。
Fis Gisを同時に弾いたり、Fis・Gis・Gisにしたり、リズムを変えたり、とにかく思いつく限りの色々なテクニックを混ぜ合わせ、レベルを段々と上げていくのです。
手の大きな子供であれば、1の指はDis、5の指はCisと範囲を広げていきます。教師自身もかなり頭を使っていろんなヴァリエーションができなければいけないので、頭の運動にもなります。
教師の方は当然ご存知だとおもいますが、黒鍵だけ弾いていれば濁りません。生徒に適当にアドヴリブで弾かせ、かっこいい伴奏をつけてあげると、かなりウケます。
これを毎回繰り返すと、かなり指が鍵盤に親しみ、鍵盤と指が馴染んできます。脱力も覚えるし、真似っこが得意な子供は本当に上達します。五指固定で習ってしまって、ガチンガチンの気の毒な生徒さんもこれでかなりテクニックを治すことができるのでおすすめです。
自分の気に入った教本がなくても、考え出した方法で教えることはかなり可能なので、色々考えると楽しいのでやってみてください。