本番で「震えるほどあがる」ということについて解決策は?大丈夫、この世に解決できない問題は、あんまりないものだという話

ピアノとヴァイオリン

演奏家を目指す人にとって、ネックになるのがこの、「あがる」という現象です。
私の知っているスペイン人は、ヴァイオリンがとても好きで音大も卒業したのですが、どうしても人前で弾くとぶるぶる震えあがってしまって、頭が真っ白になってしまって弾けなくなる、だから音楽の道を諦めた、と言っていました。

ここでいう、「あがる」はパフォーマンスに邪魔になる、身体への弊害のことを指します。ある程度の緊張は、舞台だけでしか現れない集中力を生み出して、それは絶品の演奏を作り上げることもあるのですが、それは「良い緊張」であって、今回のテーマの「あがる現象」は全く違って、ネガティブな悪いヤツです。
ピアノだったらブルブルと太腿が震えちゃったり、ヴァイオリンで最悪なのはもう、弓がブルブル震えて真っ直ぐに弾くことさえできない。弾いた後、何にも覚えていない、頭真っ白、みたいな最悪な状態のことです。

私もきちんとした先生に習う前は、とにかく人前であがりまくっていました。
学校の合唱コンクールの伴奏なんかでも、本番では震えちゃうほどでした。それがなくなったのは、簡単なことでした。

こちらでも書いたように、「正しく指導できる指導者の先生」に習ってからです。
何がよかったって、きちんとしたピアノの姿勢と奏法の基礎をきちんと習って、安定したことが第一でした。
身体に信頼できる支えがあるので、舞台の上で「震える」ということは全くなくなりました。たかが数ヶ月習っただけでそれが治ったので、いかに指導というものが大切かわかります。

結論ですが、「自分の演奏に確信がないと、あがるんです」

私はこれを本当に実感しました。
有名な教授門下の子供たちが、大きな舞台で悪いあがりをすることなく演奏できるのはどうしてでしょう?それは、彼らが正しい指導を受けていて、無意識のうちに、自分の演奏に断固たる確信があるからなのです。

それでは、あがらない為にはどうしたら良いかわかりますよね。自分の演奏に確信を持てるようになれば良いのです。
疑問に思ったことは、調べる、自分の先生に聞く、それでもわからなかったら自分でたくさん試してみる、助けにならない指導者に習っているのであれば、替える、これらです。
世の中に、解決できない問題って、結構少ない、と私は思っています。どこかに絶対に解決方法はあるはずなので、これを調べげて改善してみてください。絶対に出来ます。

よく、「あがる体質だから」という人がいますが、そう思わない方がいい、と私は思います。自分に悪い自己暗示をかけてしまうし、本当にあがる事をやめたいのであれば、まずその考えを捨てましょう。自分に言い訳をしているうちは、問題って解決しないものです。

とにかく、身体の震えやパニック状態になることは避けたいものです。これを克服するのは、ちょっとしたきっかけだったりします。諦めないことです。

最後に、よく、アマチュアの演奏家が無邪気に人前で、あがることなしに演奏しているのをみることがありますが、彼らはどうしてあがらないのでしょう?ズバリ、自分の演奏に自信があるのです。それがめちゃクソだったりしても、そんなのは本人にとってはどうでも良いことなのです。私の生徒の一人は何千人の前で弾いても全くあがりませんが、「どうせ僕はアマチュア!でも最高にイケてる!」と思っているからだそうです。

クラシックで専門にやる人にとって、この考えはちょっと困るんですが、それでも、そんなものなんです。
娘曰く、「毎日たくさん練習するのに、あがって失敗するなんて耐えらない!」ですが、本当にそうです。自分の不安な部分、不足している部分を見つけ、そして改善しましょう。そうしたら、もう、震えるようなあがりとはさようならです。