ピアノでもヴァイオリンでも、ロシア人教授のマスタークラスに参加するときの心掛け、暗譜はマスト、初対面ならもっとマストのお話

ピアノとヴァイオリン

某教授のところに遊びに行って、たまたま学生がレッスンをしているのに居合わせました。

その教授はロシア人、学生はヨーロッパ人です。その学生は、近々、あるロシア系の教授のマスタークラスに参加するそうです。

譜面台を立てながら弾いている彼に、教授が確認しました。

「貴方、まさか暗譜しないでもっていくつもり?」

学生、「どうも時間がなくって…」

演奏しているのはクソ長い(失礼)ヴァイオリン・コンチェルトです。まあ、間に合わないだろうなあと思う私。

「私もそうだけれど、知る限り、ロシア系のマスタークラスで暗譜は当然よ。ありえないわ。絶対に暗譜して持っていきなさい。」
と念を押されていました。

まあねえ。もう何回も習っていて、はんば自分の生徒みたいになっている学生ならば別ですが、マスタークラス初対面で、譜面台を立てるのは絶対に(ロシア系では、特に著名な教授であれば)ありえません。それだったら行かない方が良いです。本当に。

「どうせ指使いとか弓とかなおされるんだから、暗譜するのは無駄」と思うのは大間違えです。やっぱり、心掛けが大切。

でもこういうことも言ってもらわないとわからない欧州の学生は結構います。

マスタークラスといっても正直、ピンキリです。
たいしてできていなくても、たいそう大事に扱ってくれるレベルのものもありますが、ガチなロシアンのマスタークラスは要注意です。ピアノでも譜面台を立てないで、「はい、じゃあそこだけちょっと左だけ弾いてみて」なんてフツーに言われるので御用心です。
そこで弾けなかった時の恥ずかしさといったら…(涙)