ルッキズムじゃないけれど、演奏家は最低限の見た目を意識したほうが、結局はお得というおはなし

音楽留学のために

日本からのお嬢さまたちやおぼっちゃまたちはとてもおしゃれで清潔、変な人は滅多にいません。
しかしながら、こちらに長年住んでいると、多くの国の学生たちを目にするので、今日のお題のような感想も言いたくなってきます。

「えー、もう少しこう、普通のドレスにしようよ!」とか「いやあ、舞台にジャージはないよ」みたいな感じです。

日本でウケるように、男性はホスト風にメイクして、女性は愛されるように可愛く子供っぽく、なんて言っていません。
そんなことをしたら逆効果で、かえってしかめっ面をされることになります。

話はそれますが「この女性らしく、セクシーに」で面白い話があるので挟みます。
ムスメがヴァイオリンのカルメンファンタジーを某所で演奏することになり、ドレスについて某女性巨匠と話していた時の話。

女巨匠「で、どんなドレスを着るの?」
ムスメ「パールのついた、淡い、ベビーピンクの色のドレス」
女巨匠「いやだ、あなたカルメンよ!赤ちゃんピンクなんて全然セクシーじゃないわ!赤よ赤!赤のドレスにしなさい!」

おお、そこか!と私とムスメと笑ったのですが、彼女はかなり真剣に主張していました。きっと他の教授だったら「ドレスなんて関係ない、上手く弾け!」だけだったと思いますが、ひとつの意見です。

さて、話を戻します。

男性を見ていて思うこと。
日本人男性はオシャレに気を使うので、以下に該当しませんが、モサモサ頭でフケが飛び散りそうで清潔感がないとか、やっぱり残念です。あとジャージやパジャマみたいな格好でレッスンに来ちゃう人。
アカデミーではビーチに行くような格好で舞台に上がっていた西洋人の男性もいました。

「僕は演奏が上手いから外見はなんでもいい」と思っているのかもしれないけれど、グレン・グールドみたいに有名でもないのに、やっぱりそれは自己満足でしかありません。

「僕は普通じゃないんだ。変人なんだよ」「私は変わってるの、人と違うの」と主張する音大生は、本当にたくさんいます。自称、変人じゃない、変わってない人を探す方が大変です。
でも演奏は結構みんな普通。だから、格好も普通にしようよ、と言いたい。

外見とは相手に対するリスペクト、という意味もあると思います。
きちんとしていると「私はあなたに会うためにリスペクトを持ってきちんとしてきましたよ」という表現になります。その逆だと???

あまりすごい外見だと、自分のクラスに受け入れることを躊躇する教授もいます(特に女性教授)
やっぱり自分のマイナスになってしまうので、最低限の清潔感はあったほうが、絶対にお得です。