オーストリア・ウィーンに移住して驚いたこと/サービスについて
今日の写真はウィーン市庁舎前に作られたアイススケートリンクで楽しく滑る人たちです。
もう、ロックダウンなんて嘘みたい。これが許されるのならば、「お願い、クラシックのコンサートを許して!」と言いたいです。
昨日はオーストリアウィーンに移住して良かったことについて書きました。
今日はウィーンに移住して驚いた事を書いてみたいと思います。
オーストリア・ウィーンと日本のサービスの違い
そのひとつにサービス精神の低さ、があります。人種差別とか性格が悪いとかそういう問題ではないのです。それが普通だったりするのです。
まずは銀行です。
15年くらい前の話ですが、今でも普通にありそうな話から。
当時はオンラインシステムが普及していなかったので、振込用紙に記入して銀行に持き、振込手続きをするのが普通でした。ところが振り込んだはずのお金が相手側に届いていない。「おかしいな」、と思ってこちらの控えも持って尋ねると、係の女性が、
「あら、きっと銀行の中でなくなっちゃったんだと思います。」
「はぁ?なくなっちゃったって。。。。」と呆然としていると、
「こういう紛失ってよく起きるのよ。だからね、それぞれ自分で確認しないと振り込まれてないってよくあるから、気をつけてね!」と明るく言われて気が抜けました。
もちろん、「申し訳ございませんでした」なんて言葉はゼロ。
あくまで明るく、「そうそう、よくあるコトなのよ!」のノリで処理されて、全身脱力しました。
日本の銀行でこんなことってぜったいにおきませんよね!!!!
更にバージョンアップした例をひとつ。
約25年前のある日、私が勤務先の振込、約20件の振り込み用紙を持って銀行に行った時の話です。前例と同じく、当時は昔ですので、オンライン振り込みというものはまだありませんでした。振り込み用紙に書き込み、サインをし、それを銀行に持って行くと銀行員がそれを処理し、お金が相手側に振り込まれると言うシステムです。
私が振込用紙の束を渡すと、その係りの年配で高そうなスーツを着た女性がうんざりした顔して
「どうしてこんなにたくさん持ってくるのよ。あああ〜、もうハンコを押すのが本当に大変だわ!!!」と言ったんです。
もう私は目が点。お客様に対してこの態度、あり得なくありませんか?どびっくりでした。それだけならまだしも、
「ねえ、あなたもこの用紙、切り取ってちょうだい!」とか言う!!!
めまいを覚えながらもかろうじて、「それはあなたの仕事でしょう?」と言うのが精一杯でした。今だったら、100倍その場で文句を言えたと思いますが、当時は若かったのとあまりのショックで倒れそうでした。
こんな態度の人、日本の銀行に絶対にいませんよね?!
この時はあまりに腹が立ったので、支店長(友人)に苦情を言ったのですが、オーストリア人ですが東京勤務経験のある彼は、申し訳けなさそうに謝っていました。しかし「日本のサービスが素晴らしすぎるんだよ!」と言う彼に、「違う!そこじゃない!!!」といったのを覚えています。腹が立ったと言うより、驚きました。
この例はオーストリアのサービスというより彼女の人格の問題だと思いますが。。。
以下はスーパーマーケットでのアルアル話。
オーストリアに滞在するほぼ、皆さんが体験さなっていると思います。
購入した商品がカビていた、腐っていた、なので持っていくと、謝罪の言葉は一切なく、
「あ、新しいの取ってきていいわよ、レシートみせて、はい、交換ね!、はい!」みたいな感じです。
日本だったら店長が菓子折り持って頭下げに自宅まで来ませんか?(昭和?)
「それを選んじゃったアンタが悪いんであって、商品が腐っていたのはアタシのせいじゃない!」なんですね。徹底しています。
オーストリアの名誉のために書きますが、これら、みんな性格が悪いとか人種差別とかではありません。(人種差別、についてはここにも書きましたが、いつかまた掘り下げて書こうと思います。)
ウィーンに留学したてだったり、駐在したばかりだったりすると、これらを全て個人的な侮辱とうけとり、深く傷つく人が沢山います。
私もそうでした。。。。。。
しかし、違うんです。
これが普通だったりするのです。
これで傷ついていたら身体が持ちません。
「へー、そういう人たちなんだ。変なの!」と思っておけばよろしいかと思います。
しかし数十年が経過し、ウィーンのサービスはこれでもかなり向上したと思います。
サービスが向上しない理由のひとつとして競合が無いコトが挙げられます。
別にサービスしなくても客は来る。
しかしそんな時代はそろそろ終わりを告げるのかもしれませんね。
さらに進化してくれ、オーストリア!