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オーストリア・ウィーン情報
午後5時ちょっと前のウィーン。中央にちいさく見えるのはブルグガルテンのモーツァルト像です。冬時間になってから暗くなるのが早くなりました。
ウィーンのロックダウン・テロから学んだ危機管理
東京にいた頃は、明日にでも大地震が来てもおかしくないという危機感から防災訓練もあったし、防災用リュックサックも実家にありました。
しかしここは地震も台風もないウィーン。ましてやテロの対象になんて無縁だと思っていました。昔からよく言われていました。テロリストはオーストリアで計画を立て、休暇もすごす、と。
それがコロナによるロックダウン、挙げ句の果てにテロ、想像しないことばかりが起きている2020年です。ここで少しきちんとしてみようと思いました。
まず、危機に対する準備です。
① 常時最低1週間分の食料品、衛生品をストックしておく
② 1時間以上の外出する時は、携帯の充電器とチャージャーを持ち歩く
③ コンタクトレンズ用品とめがねを持ち歩く
④ 幾らかの現金も持ち歩く
①食料に関しては、コロナ禍であっても店は開いているし大丈夫なのですが、最悪原発事故なんて起きたら外に出られません(ああ、想像したくない)ひょっとしたらテロ犯が複数出て外出が危険な時もあるかもしれません。食料・水は絶対です。
②③テロの時、私たちはドーラ(シュヴァルツベルク教授)宅にいました。これはお泊まりになるな、と思った時まず、携帯が切れそうだったこと、コンタクトレンズ用品を持っていなかった事で不安になりました。こういう時、目の良い人が本当に羨ましいです。
④現金はまだまだ電子リテラシーの低いウィーンには必要です。実際に帰りのタクシーではクレカでの支払いはダメでした。この時代に嘘だろうと思うのですが、まだまだウィーンは現金が大好きです。
そして危機にあった時に気をつけること
① デマに惑わされない。
これは学んだ事で一番需要なことのひとつです。オーストリアのどこにでもある無償のおバカ新聞(もう、こう呼んでも構わないと思っています。宣伝を避けるため実名を載せませんが、24がつく新聞です)がYouTubeやTwitterを通じ、出してはいけない被害現場の写真や警察の動向を発信し、人々を混乱と恐怖に陥れました。多くの学生が子供たちが、見るべきでない動画や写真を見ました。そして多くのフェイク・ニュースを流し混乱させました。
これに対し多くの人が怒り、署名を集め、この新聞に対し、国や企業の補助を打ち切る運動をしています。
国連勤務で私のピアノの生徒の親御さんも、警察のTwitterや大使館から来たものしか信じてはいけないと言っていました。そして、このようなひどいソースをそのまま報道している日本語の通信もあったので、日本語だからといって信じてもいけないと思いました。
以来、見る報道を制限することにしました。日本のものでは日経以外は信じません。あとは外国の信頼のできる報道、オーストリア国内では、上記のような道に落ちているような新聞は読まないことです。ドイツ語の勉強にもなりません。
② 人に優しくできる余裕を持つこと
1区で路頭に迷う人に宿を提供したホテル、現場で助け合った人々、良い話もたくさんあります。同夜、ドーラも夕食を出してくださって、泊めてくださろうとしました。このような心の余裕はいつも持っていたいです。
どこかで読んだのですが、危機が起きた時の対処法とは人間性を高めることだそうです。人に優しくすること。その為には自分が健康である必要があるそうです。人は健康でないと人に優しくできる余裕がなくなるそうです。その為にも日頃から健康管理に気をつけて生活するべきだそうです。とても納得がいきます。
日本は平和で平和ボケ、と言われますがウィーンも同じです。
この教訓を生かして生活していきたいです。
オーストリア新型コロナウイルス状況
オーストリア保健・食品安全機関 (AGES)のダッシュボードより
11月7日現在(11月5日6日比)
- 住民10万人あたりの過去7日間の新規陽性発生数は447(+9)件
- 累計確定病例数は146,502人(+6,460)
- 現在の新型コロナウイルス症例数は73,959人(4,662)
- 入院治療患者数は2,504人(+174)で、集中治療室患者数は431(+24)人
- 総検査数は2,396,015人(+33,067)
- 1,318人が死亡しています(+9)
- 回復者数は71,225人(+1,789)
アンショーバー保健相は土曜日にÖ1の番組”Im Journal zu Gast “で感染拡大防止措置のさらなる強化の可能性を示しました。これは集中治療室のベットが850~900以上が新型コロナウイルス患者に占拠される危険性がある場合に実施されることになるそうです。現在、患者数は全体の半分程度ですが、最近の増加数は膨大になっています。