わたしのピアノの生徒さんは、本当に例外なしにみんな「頭が良い」です。
いわゆる、ざっくりと「子供」の生徒さんは、私と譜読みや部分練習をしている間に、さっさと暗譜しちゃうから「次までに暗譜しておいてね」なんて言ったことないし、ティーンエイジャー後半や大人の生徒さんは、さっさと譜読みしてきて、あっという間に暗譜しちゃう。
これが音大生だったりすればあったりまえの事で、そんなの出来なければ始まらないのですが、ほとんど皆さん「趣味」なのです。だから驚く。
暗譜するには時間が必要だし、みんな良い学校に行っているので、勉強はかなり大変なはずです。それでもバカロレアやこちらでいうマトゥラ(大学入学資格試験)があってもピアノのレッスンに来るような人たちばかりです。
私が、「どうしてそんなにすぐに覚えられるの?」と聞いてみると、答えはみんなそれぞれで、
「どうしてかわからない、学校の詩の暗記課題も(フレンチスクールではマストのもので、バカロレア前くらいには、A4用紙5枚とかうちの長男も暗記してた)大抵一回見ると覚えちゃうの」
という天才肌の者もいれば、
「ぼーっとしている時になんとなく指を動かすと曲が頭に浮かんで思い出して定着する感じ」
という「ほおおおお」と感心する子もいます。
全員、「あなた、学校の勉強もできるでしょう?」と聞くと、「うん、できる!」と答える。(私の生徒は外人なので謙遜はない)
羨ましいなあ、と思います。うちの子供達2人は別に普通だったし、そんなアホでもないけど、「わ〜、すっごい!」なんてほどでもありませんでした。詩の暗記だって、かなり一生懸命にやってたし、一発で覚えるなんて、ナイナイ!!!
これってやっぱり遺伝子なんでしょうか。
親御さんもみなさん優秀だし、特に「練習してきてね」なんて大騒ぎしなくても、その子が好きな曲を与えると喜んでやってくるし。ピアノに喜びを感じて、練習してくる能力がある、というのも才能なのかもしれません。
とにかく、私は生徒さんに恵まれて幸せ者です。
しかし羨ましい。私にこんな才能があったら、ロシア語やスペイン語も上手くなりそう。