ザハール・ブロン先生とのザルツブルクでの思い出 プロコフィエフのヴァイオリン・デュオ

ピアノとヴァイオリン

今日は何を書こうかと思ったのですが、娘が久々にYouTubeをアップしていたので、それをアップします。これは、数年前、ザハール・ブロン先生と一緒に弾かせていただいたプロコフィエフのデュオです。

当時はまだ、私たちは先生と知り合って1年くらいでした。
ザルツブルクのマスタークラスにて、「私と一緒に弾きたい?コンサート、金曜日の夕方なんだけど、やる?」みたいにお声がけをいただいたのが、月曜の深夜。火曜日の午後に楽譜をいただいて、死ぬ気で3日で譜読みをして舞台に乗ってけたものから1楽章です。ロシアの先生方、本当にこういう切羽詰まった本番に挑むのが大好きです。。。。

毎日、自分のレパートリー以外のレッスンを頂いて、娘はもちろん緊張マックス、嬉しいやら、でも失敗できないやらで大変なことでした。4時間、休憩なしでモーツァルテウムの地下練習して、私が探しても見つからずかなり心配したことを覚えています。ギラギラした他の親御さんは、「リザ・マリアのところは大金を積んでレッスンをもらっているらしい」という根も葉もない噂を流したようですが、冗談じゃない、そんな金があるわけないじゃん。一銭もお支払いしてないし、大体、他のご家庭みたいに金持ちじゃないんだから。ただただ、先生のご好意でした。

本番楽屋でガチャガチャ練習する娘に、「もうそんなに弾かなくても大丈夫。落ち着いて、ゆっくり過ごせばOK」とストップをかけて、静かに過ごしたことも印象的です。

演奏は緊張の中でありながらもとても楽しく、思い切りできたようで、どんなコンクールで賞をもらうよりも思い出深い、貴重な体験となりました。ブロン先生、ご一緒に演奏させて頂ける機会をいただいて、本当にありがとうございました!今はコロナ禍で思うようにお会いできませんが、それでもご連絡すると必ず出てくださる、大好きな大切な先生です。先生との出会いは、私や第三者を介さず、娘が先生に教えて頂きたく、自分でゲットしたものなので、その勇気を誇りに思います。先生、いつまでもお元気でいてください。来年はモーツァルテウムのサマーアカデミー、復活してほしいです。