物価高騰のヨーロッパ。
ただでさえコロナや戦争で物価上昇のオーストリアですが、日本からの留学生には円安もあり、いくら日本の音大生が裕福、という事を考えても大変であることには変わりありません。
一番影響が出るのは家賃です。
普通のアパートを借りると、光熱費もインターネットも全てもれなくついてくるのでハードです。
少しでも格安なところ、となるとシェア・アパートや寮生活を選ぶ人もいると思います。が、キッチンやバスルーム、お手洗いをシェアする場合だと大変な現実が待っています。
日本で共同生活をしたことがないのでわかりませんが、外人(ざっくりいうけど)の中にはとんでもなくだらしの無い人がいることは否めません。
使った食器は洗わず、シンクに何日間も山積みにしても平気な人、WCを本当に汚く使う人、この2パターンが最悪ですが、もっと最悪なのは「注意しても聞いてくれない」という人がいるということです。お手洗いを汚して、それを女性に注意され、しかも指を刺して見せられてもヘラヘラ笑って掃除しないような人。
食器をシンクに山積みにして、注意しても無視する女性。
ある学生は怒りまくって、その汚れた食器をゴミ袋に入れて彼女の部屋の前においたのですが、そうしたら今度は逆ギレ、「私は忙しいのに!」と泣いて喚く。練習もしていないし、部屋でネットを見ているだけなのに、どこが忙しいんだよ、です。
このだらしのない人たちの言い訳は、「寮のクリーニングの人がきちんと掃除をしないから悪い」なのですが、寮のクリーニングは週に一回くらいしかきませんし、クリーニングの人が来ないところだってあります。だいたい、自分の汚した共同食器やフライパンはすぐ洗え、トイレで大をしたら即座に綺麗にしろ、です。
親は一体どういう躾をしたのでしょう、と思うのですが、きっとそういうのが普通の家庭なのでしょう。日本のご家庭ではまず考えられないと思います。
でも、一歩日本を出るとこういう現実が待っているのです。
まずははっきりと文句を言えるようにすること。
怖がったり遠慮をしていたらストレスが溜まって耐えられません。文句を言っても相手が改善しない場合は、きちんとオーナーに苦情を言うこと。写真付きのメッセージを送るべきです。自分でやれることは全てやる、これが必要な第一歩です。
「清潔価値観」が同じ人が集まればラッキーですが、そうでない場合は、せめてきちんと怒れるようにしておくことです。
それでもダメな場合・・・・・
残念ながら引っ越ししかありません。
女性の場合はどんなにお金がなくても危ない地域は避けたいところです。ウィーンはパリやベルリン、ロンドンのような大都会ではないので、あまり危険な地域はありませんが、それでも言葉が自由に操れない女子であれば、できれば安全と言われるところに住みたいものです。
あまりにもお金がない場合、留学は考えた方が良いかもしれません。
アルバイトをしながらでないと暮らせない、安全なところに住めない、などであればお金を充分に準備してこちらにきた方が本来の目的である勉強を安心してできると思います。