ピアノのレッスンにて「もっと食べたいな」と思ったところでストップするのが、レッスンでの喜びが長続きするコツだという話

ピアノ塾

今日、ちびっ子のレッスンをしているときに思った事です。
その子は、年齢の割には大きく(まあ、外人だから)まあるい、適度に肉つきがあって、ゴム毬のように柔軟でへんなクセがついていない、とても良い手をしています。まだ若いし、集中力が持続しないのは当たり前としても、「楽しい!」と彼が思った瞬間はがっちり覚えて、とても素晴らしい反応をしてくれます。

経験からいって、こういうタイプは絶対に押し付けてはアウトです。
一気にやる気がなくなって、「もうめんどくさい!ピアノ、嫌だ〜〜」となることが目に見えています。だからレッスン中に、いつもピアノに興味を持つように仕向け、覚えさせ、繰り返させ、身につけさせることが必要になってきます。親御さんは音楽素人なので、家でのサポートは期待できません。あくまで、子供が「面白い」と思い、自分からピアノに向かい、蓋を開け、弾くことを誘導することが大切になってきます。

今日もある曲をはじめ、彼はそのメロディに興味を示し、左右別々に教え込むところから、自発的に両手でチャレンジするところまで目を輝かせていました。「やった!引っかかったぞ〜!大成功!!!さすが私!」と内心大喜びをしていたのですが、その瞬間、お母さんが、

「マックス(仮名だけどね)!もっと集中して!もっと先まで頑張りましょう!!!この子、もっと先までやれるわよね!先生!」

と叫んだのです。あ〜〜〜あ、と思う私。見ているお母さんは、メロディも綺麗だし、左右綺麗に弾けたのが嬉しくて大興奮。もっと、もっと先まで教えてやってちょうだい!!!みたいな感じです。

でもこれ、完全アウトなんです。

私は自分の経験からもわかるのですが、「お〜出来たぞ出来たぞ、乗ってきたぞ、もっとやっちゃえ!」と思って限界近くやらせた経験があるのですが、欲を出すと、子供の「アドレナリン」がど〜っと下がってしまうのです。

美味しいものだって、8割かたの分量でやめるから美味しいのです。チョコレートの箱に大切にいくつか残して、「ああ、明日も食べよう!楽しみだわ」ってこの感覚がいかに大切か。私も気がつくまでにはかなりかかりました。

お母さんに説明すると、ああ、そういうものなのね、と納得したようですが、まあ、このレッスン料でもっと習いたい!!!という気持ちもあるの、わかりますけどね(笑)そういうことです。

なんでも腹八分目ということは大切です。(健康にも、ダイエットにも!)
「え〜、もう終わり?もっとやりたいなあ」と言わせるくらいでストップすることは有効です。しかしこれはレッスン時間を短くするということではありません。欲を出さないことです。

年齢は全く関係ありません。習う側が「楽しい!もっと習いたい!」と思っている程度でレッスン内容をストップすることは、教師にとっても生徒にとってもかなり有効で上達にもつながります。試してみてください〜。