オーストリアに移住して良かったこと ピアノより何よりも、忘れちゃいけない人間関係でのメリット

ウィーン生活

私がオーストリア、ウィーンに移住して良かった事、これらを優先順に並べてみると、

* 欧州なので音楽関係の巨匠が身近に居る。ベストな指導力と環境がある。
* 子供の教育面での素晴らしい環境(学費がかからないなど)

なのですが、これらは以前にも書いているので、興味のある方はこちらをどうぞ。

今回書きたいのはほかの観点からです。
やっぱりね「人間関係」です。

日本人は皆丁寧で礼儀正しく、心使いも細やかで本当に涙が出るほど美しいメンタリティーに溢れています。

そしてそれは「わざわざ言わなくても察してくれるだろう」という間違った期待になると、モンスター化するようです。

しばし、日本人のピアノの先生方のお悩みを耳にする機会があるのですが、それらの多くが、

「はっきり言えば解決するんじゃない?!」と思う事が多い!

例えば、レッスン料を毎回忘れる、月謝を忘れる生徒や親御さんに対しては

「払ってくださいって言えばいいじゃないの!」と思うのですが、気の弱い先生は言えない。きっと気づいてくれるだろう、と数ヶ月、胃痛を抱えながら「待つ」

そして結果「言っても忘れて払ってくれない」ひどい場合は「無視される」。。。

「言っても払ってくれないのなら、やめて貰えばいいじゃない」というと「そんなことしたらうちの教室の評判が!」という答えが返ってきたりします。

ここはウィーンなので私はそういう場合はっきり言うし、言って払わないなんて人、出会った事がありません。それは「支払いを怠った」ということでちょっとした犯罪です。物を買って、数週間支払いがなければ、ふつうは利子付の請求書が送られてきます。3度目の督促状で支払いがない場合は、自動的に訴えられ、最後はとんでもない金額になります。音楽学校も個人のピアノの先生も、事業主なわけですがから、同じです。だって、物や技術を受け取ったのだもの。それ、払わないとダメなんです。

でも日本はきっと違う感じなんでしょう。

色々な話を聞いて、私も日本にいたら、きっと同じような引っ込み思案的な感じにならないと、周りと同調できないのかも、とも思いました。

長々と書きましたが、この「普通にいうべきことを何の躊躇もなく言える環境」というのが、私が移住して良かったことのランキング上位になることは間違えなさそうです。